従者も増えてパーティーが3人になり、本格的に冒険者活動でも始めようかと思った。
どうせなら、ファンタジーの王道であるダンジョンに挑んでみたいのよね!
私達の活動拠点があるポロ村は、ゼクス伯爵領内にあるの。ゼクス伯爵領はユーザニア市と、4つの町村【カロ】【ネロ】【バロ】【ポロ】がある。私は
『アリス様、4つの町村の近くにダンジョンはありませんが、ユーザニア市の近くに2つのダンジョンが存在しています』
『おぉ、この世界のダンジョンってどういう物なのか教えくれる?』
『はい、ダンジョンは【魔窟】【魔塔】の2種類があって、最深層にダンジョンマスターが存在しています。そのダンジョンマスターを倒すと【証】を得てランダムで能力を獲得することができます』
説明を聞いただけで『ワクワク』したので、ダンジョン攻略を当面の目標に決めたの。
ユーザニア市の近くには魔窟【嘆きの地下迷宮】と魔塔【鬼の塔】があるらしいので、ダンジョンを攻略するために、ポロ村からユーザニア市を目指すことにしたの。
次に、快適なダンジョン攻略をするために必要なことを3人で話し合ったの。3人の中で唯一旅を経験しているゼシカが、必要な物をいくつかあげてくれた。
「ダンジョン攻略だと野営をする事になりますから、テントや食料等の野営セットを用意する必要がありますね」
「そっか、そうなると荷物の量がかなり多くなって、運ぶだけでも結構な重労働になるかも知れないね」
ダンジョンを進む時は馬車なんで使える訳もなく、荷物は全て自力で運ぶ必要がある。
「さらにダンジョン内で野営をするなら、魔物からの襲撃に対する安全確保も、必要になってくると思います」
「交代で見張りをするにしても、強襲されたら1人では対処出来ない可能性があるね」
必要な物資の運搬や、魔物が生息するダンジョン内での野営となると、魔物の襲撃への対処など必要なことがたくさんあると判ったの。
「必要な物資に関してはさ、大容量の鞄なんかを〘万物創成〙で作れば解決するかな? あっ、食料も入れるなら時間停止機能を付ければ、現地で料理する必要がなくなるね!」
私がいわゆる
「アリス様……そんな便利な物は簡単に作ることなんて出来ませんよ?」
「まぁ、そこは試してみないとね。他にも野営する時は〘天才〙に魔物を寄せ付けない結界を理解させて〘結界魔法〙でも作れないか試してみるね。あっ、狭いテントで過ごすのは窮屈だからさ、テント中を異空間にして広くできれば、大きなベッドを置いて寝たり、お風呂なんかも備え付けれたらリラックスできるよね!」
なんてことを言ってると、ゼシカに続いてアナも呆れた顔になっていた。
「あの……アリス様。そんなことが可能なら、それは冒険というよりピクニックですよ?」
「えっ……私は至って真剣に話してるよ?」
「「はぁ~……夢のようなことばかり……」」
ゼシカとアナは大きなため息をついたの。
この話をした数日後、