受付嬢さんは呆然したままだったので、私はもう1度声をかけてみた。
「あの〜、冒険者登録をしたいのですが!」
「はっ、大変失礼致しました。ようこそ冒険者ギルドポロ村出張所へ!私は受付を担当してるシエンタと申します」
やっと正気に戻ったみたいだね。
「えっと、冒険者登録でしたね。こちらの申請書に記入をして頂いたあと、この水晶に触れるとステータスが表示されます。表示されたステータスの内容に間違いがなければ、冒険者ギルドに冒険者として登録されます。全ての手続きが完了すればギルドカードをお渡ししますね」
一通りの説明を終えると『にこっ』と営業スマイルをしながら申請書を渡してくれたので、私は申請書に記入しながら
『私はこれから嘘のステータスを記入するから、それに合わせたステータスに偽って欲しいの、次に私のステータスを確認できないようにするスキルを開発して欲しいの』
『かしこまりました。〘天才〙とリンクして言われた内容を理解させます』
私はスキルができるまでの間、シエンタさんに申請書の書き方を聞きながらゆっくりと記入してると、
『アリス様、お待たせ致しました。アリス様の思ったステータスに偽ることを理解してスキル〘偽装〙と、アリス様のステータスを隠し確認させないことを理解してスキル〘隠蔽〙を習得しました』
『ご苦労様、ありがとう!』
申請書の記入をしてると〘偽装〙と〘隠蔽〙を習得したので、全ての記入を済ませてからシエンタさんに申請書を提出した。
「はい、次はこの水晶に触れてください」
「判りました」
私は言われた通りに水晶に触れてみると、偽装したステータスが現れた。
【名前】アリス.フェリシア 7歳
【種族】人族
【Lv】Lv1
【職種】
【HP】10
【MP】75
【筋力】15
【防御】10
【魔力】85
【敏捷】45
【知力】15
【運気】5
【能力】〘双剣術〙Lv1〘火魔法〙Lv1
私のステータスはしっかりと〘偽装〙出来ていたので安心した。
「はいアリスさんですね。ステータスを確認ができました。その歳でそのステータスは天才の部類てすね。それで職種は何にされますか?」「えっと、可能なら魔法剣士で登録をお願いしたいのですが」
「えっ……上位職を? あっ、アリスさんは〘双剣術〙と〘火魔法〙のスキルをお持ちなので可能ですね。直ぐに魔法剣士で登録させて頂きますね。もう暫くお待ちください」
「はい」
少し待つとシエンタさんが戻ってきて、手にはギルドカードらしき物があった。
「お待たせ致しました。こちらがアリスさんのギルドカードになります。続いて冒険者ギルドの規約を説明を致しますね」
とシエンタが言うとゼシカが発言をする。
「規約については、私が冒険者なのでこちらで説明をするので不要です。このまま私とパーティーを組むので、パーティー登録をお願いできますか?」
「かしこまりました。それで登録するパーティー名はどうなされますか?」
「光の絆でお願いします」
「かしこまりました。では2人のギルドカードをこちらへ提出してください。直ぐにギルドカードの更新をしますね」
「よろしくお願いします」
その後は、更新したギルドカードを受け取ったので、ひとまず冒険者ギルドを後にしたけど、私を見る周りの視線が痛かった。
少女が大人を失神させちゃったのは、流石に不味かったね……反省だ。
後は【拒絶の森】の拠点へ転移できる場所が欲しいんだけど、流石に少女2人だと住居の購入や賃貸物件を借りるのは厳しいのかな? なんて考えていると
『アリス様、住居を購入する時に年齢等の確認事項の全てを〘拒絶〙すれば、スムーズに住居を購入出来るかと思われます』
『〘拒絶〙ってそんな使い方が出来るんだね』
住居を購入することが可能だと判ってので、私達は不動産屋へ向かうことにしたの。