あれから5年が経過して私は7歳となったけど、私は相変わらず独りボッチ生活が続いているの……。
身体の成長はかなり早いみたいで、身長140cmまで伸びて体重30kgと立派に育った。髪も切らず伸ばしてロングヘアーなってるの。
この5年間は【拒絶の森】の外へ出て、異世界人との接触を試みるために〘並列思考〙と一緒に森の探索とレベル上げを頑張ったの。
遠目に見て、絶対に倒せないと思っていたワイバーンや、上半身は美しい女性で下半身は蜘蛛の姿をしたアラクネも、今は余裕をもって倒せる強さを手に入れた。
私の名付けによって、唯一スキルから究極スキルへ進化した〘並列思考〙は思考速度が格段に早くなったので、戦闘になると私が〚未来視〛で相手の動き予測して、〘並列思考〙が最良の方法を導き出して指示を出して、私が指示通りに攻撃を実行して魔物を倒す。という必勝パターンが出来上がった。そんな感じで魔物達を討伐しながら【拒絶の森】の外を目指していったの。
そして【拒絶の森】の外へ出るという目標を達成するための最後の試練といえる、竜種の攻略に取り掛かり始めたんだけど、これは一筋縄では行かなかった。
この森が【拒絶の森】と言われる所以は、【地竜】【風竜】【水竜】【火竜】の四種の竜種が森への侵入を阻むから【拒絶の森】と言われるらしいの。
「四種の竜種さえ倒せれば、私は【拒絶の森】の外へ出れるんだよね?」
『はい、アリス様の思われた通りです。竜種は群れることはないので、各個撃破して行きましょう』
私は〘並列思考〙の言う通りに、一体ずつ倒していくことにした。
最初に挑んだのは地竜で、翼を持たず地面を這うように動くことしか出来ない為に動きは遅いの。空から攻撃すれば地竜の物理攻撃が届くことはないので、私は空中から魔法攻撃を仕掛けたの。
「一方的に攻めちゃうから覚悟してね!〚水槍〛」
鋭利な水の槍が地竜の背中に刺さると、硬い鱗を突き破り血飛沫が飛び、大きな唸り声をあげた。
「グギァオォオオオ〜」
一気に畳み掛けようと思い魔法を唱えようとした瞬間、青白い炎が私を襲う未来が視えたので緊急回避すると、少し遅れて地竜のブレスが飛んできた。
『キュイーーーン』
「ふぅ~、〚未来視〛が無かったら危なかったね。次は私の番だよ〚炎剣〛」
ブレスを吐いた地竜の口へ炎の剣を突き刺すと、体の内側から炎が体中を焼き尽くして最後には目や耳から炎が溢れ出て、そのまま息絶えたのだった。
『アリス様、お見事です。角や鱗などは回収しておきましょう。様々な物を作成する素材として重宝しますよ』
「OK!それにしても地竜とは相性が良かったね。残り3体はもっと苦労すると思うから、〘並列思考〙の活躍に期待するから頼むね!」
『はい、お任せください』
無事に地竜を倒したので、次の竜種を倒すために森の移動を再開したの。