木陰から突如現れた物それは白い兎だった。
普通の兎なのかな?と思うと、〘並列思考〙さんが答えてくれた。
『アリス様、あの生物は角兎です。低級モンスターではありますが、素速い動きから繰り出される角よる刺突攻撃は、油断するとかなり痛い目に合いますので注意が必要です』
うん、産まれたばかり0歳児の私には、角兎はかなり危険生物かも知れないんだけど、食料の確保は必須だから気合を入れて頑張ろう。
でもさ、実際に戦うといってもどうやって戦えばいいのかな?と思うと〘並列思考〙さんが的確なアドバイスをしてくれた。
『アリス様、先ずは木に背を向けて立って下さい。角兎が刺突攻撃を仕掛けてきたところを躱せば、角兎の角が木に刺さる事があります。角が刺さってる隙に光魔法の〚
〘並列思考〙さんのナビ通りに行動すると、見事に角兎を倒す事が出来た!って訳にはいかず……初撃の刺突を躱しきれずに右太腿に刺さったの。
「くっ……あぁあああ!」
右足に信じられない程の激痛が走った。
『やばい!』
私は激痛の為に思ったように体が動かない、この状態では次の攻撃は躱し切れないかも?そう思った私は『落ち着け私!』と自分に言い聞かせる。
しっかりと角兎の動きを見極めて躱す事を意識する。そして角兎は再度突撃攻撃を仕掛けてくる、私は動きを冷静に見極めながら咄嗟に躱した。
『ガツン!』
角兎の攻撃を躱せたので木の方を確認すると、角が木に突き刺さった角兎が必死に『バタバタ』と動いていた。この隙を見逃さず光魔法を放つ。
「当たってよ〚
私の放った光の弾丸が角兎の身体をに当たると、『キャウ……』と声を漏らして絶命した……
「ふぅ、何とか勝てたのね……」
すると、〘並列思考〙さんが語り掛けてきた。
『アリス様、角兎の攻撃を躱した事で、〘天才〙が【体術】を理解したので習得しました。おめでとうございます』
うん、攻撃を躱しただけでスキル【体術】を習得出来たよ。でも、そんな事より足の傷が痛くて仕方ないんだよね……(泣)