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第4話 嘘は

透は、麻里奈に嘘をついている。それがバレたのが平日に麻里奈のアパートに電車に行った時である。

夏で暑かった。電車から降りるとすぐに迷った。本来歩いて十五分でたどり着く所を二時間かけて歩き続けた。道が分かった時には腹ペコでファミレスに入ってステーキを食べた。店から出て途中に麻里奈の実家があった。妹夫婦は麻里奈の両親と同居していた。ちょうど、洗濯物を干す時に汗びっしょりの俺を発見。挨拶した。


そこから五分ほどに麻里奈のアパートがある。合い鍵でアパートに入ってシャワーを浴びた。


麻里奈には、妹からメールが送信されていた。


麻里奈が、会社から帰って来て


「透ちゃん、もしかして働いてない?」


と聞かれた。


そう透は、統合失調症で障害者年金と生活保護を受けていたのだ。


「うん。」


と透は正直に麻里奈に答えた。

麻里奈

「そっか、たぶん、そうだと思った。」


とアッサリしたリアクションだった。


別れ話かと思っているとまだ嘘ついてるでしょう?とツッコまれた。


「実は、バツイチ。」


と透は答えた。


「ふーん。一緒じゃん!バツイチ同士結婚しよう。」 


え?と透は思った。


その翌週、麻里奈の両親に挨拶に行った。答えは何とオッケーだった。


麻里奈の妹の由紀恵に透は気に入って貰えたからだと麻里奈は後々、言っていた。


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