透は、麻里奈とは別に歳下の彼女がいた。つまり二股だ。茨木幸恵は遠い街から透に会いに来る。初めてセックスをした時に、違和感を覚えた。この女、他に男がいると。ア・ソ・コがガバガバなのだ。問い詰めるとセフレがいると認めた。
「透と出会ってセフレにはバイバイした。」
説得力がないが、透も二股かけている。麻里奈と会うのは憂鬱だった。でも、透は寂しがり屋なのだ。幸恵が帰ると麻里奈が車で迎えに来る。麻里奈の部屋で週末は過ごす。タバコ臭くて頭痛がした。麻里奈は、気を使って台所の換気扇の下でタバコを吸うようになった。
「わたし、不倫してたの。」
麻里奈の言葉にドキッとした。麻里奈がバツイチなのは知っていたが不倫なんてしてた人とは付き合った事がなかった。
「びっくりした?」
と平然とした顔で麻里奈は聞いてきた。
「そっかあ〜別に。」
と答えた。憂鬱な未来より寂しがり屋が勝っていた。