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第61話 合宿

俺は、ワクワクしてた。


最後の合宿。


伸二、啓太と一緒にいられるかけがない時間。


「夏の大会に向けて総仕上げだ!」


と監督が激を飛ばした。


「伸二、」


「何だ?洋。」


「何でも無い。」 


ありがとうと言うには早過ぎる。


「啓太、夏の大会か終わったらあとは頼んだぞ。お前の頭脳で常勝チームにしてくれ。」


「先輩、任せて下さい。」


啓太は、胸を張って答えた。


洋は、バントとバッティングの練習をした。一日目は主にバッティングを磨いた。光は卓球で全国制覇したらしい。光のバッティングを洋は模倣した。ビデオで繰り返し見た。


妙子と檸檬がおにぎりの差し入れをしてくれた。


麻衣子は、料理が苦手だった。


最終日は、バーベキューをした。

そして花火をした。


楽しい合宿だった。


高雄は、抑えの投手に成長してた。

洋は、高雄にフォークを伝授した。


洋は、新しい球種の練習をしてた。夏の大会までには間に合わせる。


挫けそうになるとイマジネーションした。石黒豊が空振り三振するところを。


立ち塞がった高い壁を俺の投球で打ち崩す。そんなイメージを音楽を聴きながら何百回と繰り返した。さて、自分の投球をするだけだ。最後は、自分自身を信じるだけだ。


電光石火!そんなピッチングが理想だ。


合宿は、終わった。



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