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第57話 古参

甲子園から何十年間も遠のいてる古参の高校があった。そこが、今度、塩見洋の高校と練習試合をする事になった。


「良いか、お前達、負けても良いが喰らいつけ!」 


と九十歳を越えている古市甚蔵監督は選手達に言った。


「うす!」 


治が、先発だった。


甚蔵は、バッターにサインを出した。


初球からバント。


啓太が素早く取ってアウト。


二人目もバント大勢からのバスター。


ヒット。


治は、ランナーがいるとイライラする性格だった。


盗塁された。 


三番バッターは、まさかのバント。


ランナーは三塁に走ってセーフ。治がバントの球を一塁へ暴投。


三塁ランナーは、余裕でホームイン。


珍しく勤が投手交代を告げた。


ピッチャー塩見洋。


洋は、165キロのストレートで二三振を取った。


「化け物だな。」


と甚蔵は呟いた。


練習試合で、塩見洋の高校敗れると新聞に取り上げられた。古参の高校復活か!?


勤は、試合後


「負けるのは悪い事ではないが次は無いと思え。」


と部員達に言った。


治は、最近、悔しがる事すらしなくなった。そして不登校になった。


伸二が、切り替えて行こうと試合後言ったが部員達には響かなかった。


何と負けを気に部員達がどんどん退部していったののだ。


野球なんて飽きたと言って辞めて行く部員達。


危機感を持ったのは数人ほどの部員達だけだった。

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