決勝戦は、日本対韓国になった。先発は石黒豊。四番バッター石黒豊だった。豊は、無双状態で完全試合達成をした。打っては三ホームランだった。
「塩見、今度はお前達だからな!」
と豊は言ってきた。
俺は、家に戻ると白石百合の出てるテレビを片っ端から一気に見た。ファンになった。そんな時に知らない番号からスマホに電話があった。白石百合からだった。
「何で電話番号知ってるの?」
「秘密。お疲れ様。優勝おめでとう。」
それから、三時間は電話で話した。
「また、会おうね。」
と言い残して百合は電話を切った。
大ファンになった。
両親や姉に話しても白石百合と友達になったなんて聞き流された。
伸二に電話した。
三時間、伸二相手に白石百合の魅力について語った。
こりゃ、将来、ビデオショップでバイトして草野球して百合の映画を観る生活だなと俺は本気で考えた。
あくまでも、俺には百合は高嶺の華だった。憧れしかなかった。
それから数日間は、百合病だった。
ロードワークしてる時もピッチングしてる時も百合の事ばかり考えていた。
百合効果は、絶大だった。
百合のテレビは全て予約して見た。
そんな時に百合からまた電話があった。
「何で電話くれないの?」
「いや、忙しいでしょう?」
今度は、四時間話した。