俺は、うちのチームと石黒豊のチームと違う足りない物を探していた。不動の四番バッターがいればと
思っていた。麻衣子に助言を俺は求めた。
「新入部員か、スカウトしてくるしかないですね。」
と麻衣子と一緒に探す事になった。
まずは、ラグビー部。柔道部と探した。麻衣子はいませんねとサッサと違う部活動を見に行った。体育館に行くと剣道部と卓球部が練習していた。麻衣子は迷わず卓球部に話しかけた。卓球部?それは無いだろと思っていたが、卓球部の部員を麻衣子は俺の前に連れて来た。
「殿堂光君。」
と麻衣子は紹介して来た。
ガッチリした体格だった。
「野球好きなの?」
と光に俺は聞いた。
「はい。ルールは良く知らないんですけど。」
と光は自信なさげに答えた。
「じゃあ、決まり!今から野球部ね。」
と麻衣子は光の肩を叩いた。
光を、野球部の部室に連れて行ってユニホームに着替えさせた。
グラウンドに行くと俺が投げるボールを光に打ってもらうことにした。
俺は、ストレートを本気で投げた。
光は、俺のストレートをホームランした。
マジかよ~。麻衣子の目に狂いは無かった。光は、申し訳無さげに頭を下げた。俺は、変化球を交えた球を投げた。光は、選球眼も良かった。
「決まり。」
と麻衣子と俺は光を見て言った。