妙子は、伸二の実直な性格に惹かれた。伸二は、単純に妙子が美少女だったから好きになった。妙子のアパートでいつも自宅デートしている。妙子は、ホラー好きで伸二は苦手だった。
「ねぇ、塩見君、伸二には優しいの?」
「優しいよ。不器用だけどあいつ。」
妙子は、伸二に洋との事を言えずにいた。三日三晩抱かれた。言えない。
「妙子、何か欲しい物ある?」
「特に無いかな。」
伸二は、妙子に何かプレゼントしたかった。イベント事が好きなのだ。しかし、妙子は無頓着だった。
「妙子、たまには外食しない?」
「今度ね。」
妙子は、究極の出不精だった。いつも、食事はカップラーメン。
「伸二、たまにはレンタルビデオ見に行く?」
「うん!」
レンタルビデオ店でも、妙子は人の目を惹く。それぐらい美少女なのだ。愛美先輩も同じくらい美少女だけど。
「たまには、恋愛映画観ない?」
「却下!苦手!」
と妙子は恋愛映画を嫌う。
ホラー、ミステリー映画ぐらいしか観ない。伸二は、そんな偏った性格の妙子が愛おしい。可愛いのに中身がキテレツなのだ。エキセントリックだ。何で自分を好きなのか分からなかった。
「伸二、手のひら見せて。」
「良いよ〜。」
ゴツゴツな手のひらを妙子が触っている。天使だ。
妙子は、伸二とレンタルビデオ店でキスをした。しかもホラー、オカルトDVDが並んでいる目の前でだ。