今、目の前にいるのは、ピンク色の髪が腰まで伸びている超ナイスバディの美少女だった。
あの胸、皇より大きいんじゃないかしら?それでいて、引っ込む所は引っ込んでるという文句の付けようがない羨ましいスタイルである。
それはいい!問題なのは、この
ここでは詳しく言えないような大事な場所は、長い髪の毛で隠れてるけど、女の子の私でも、何だか恥ずかしくて、まともに見れないわ!
「どうじゃ!ひいおばあ様!18歳のミラは!可愛いじゃろ?」
「や、やっぱりミラなの?どうやって、子供から大人に急成長したの?も、もしかして、あんたの正体は未来から来た魔法少女だったのー?」
アニメとかに出てくる魔法少女は、小さな女の子から大人に変身する途中で、一瞬だけ裸になるパターンはよく見るけど、ミラは変身後も全裸姿である新手の魔法少女だったのか!?魔法で大人に変身出来るなら、服くらい何とかしなさいよー!
「あはは!ミラは成長なんかしてないし、魔法も使ってないのだ!これは〝今日は思い
「〝今日は思い着って!生ぐるみちゃん〟ですって?そういえば、そんな事を言ってたわね。もしかして、それもベガ星の超科学アイテムの1つなの?18歳になった姿の生ぐるみって、どういう意味?」
「これは、使用者の現在の姿をスキャンして、±15歳までの容姿を予想した着ぐるみを造って着させてくれるシステムなのだ!つまり、今のミラは18歳に成長した姿の生ぐるみを着てると思えばいいのじゃ!」
「それが生ぐるみ?見た目は本物の人間としか思えないけど?」
そう言ってミラの腕や肩を触ってみるが、暖かくて弾力もあるので感触も、生身の人間と遜色ないみたいだ。
あっ!そうか!
「あれ?±15歳までってことは、例えば私が5歳の時の生ぐるみも造れて着れるってこと?」
「そうじゃよ!昔、トト様も子供料金で映画を観るために12歳の生ぐるみを着た事があるのだ!」
アイツ、そんな事をしてやがったのか!それ詐欺じゃないの!?
「子供が大人の姿を着れるのは分かるけど、その逆は無理じゃないの?」
「細かい仕組みはミラにも分からないけど、とにかく着れるのだ」
うーん。ベガ星の超科学の原理を地球の常識に当てはめて考えちゃダメってことか。
「わーい!2025年のお外へお出かけなのじゃー!」
うげげ!ミラの奴、〝スッポンポンの生ぐるみ姿〟のまま玄関へ向かって走り始めた!
ヤバい!ヤバい!こんなピンクヘアーの
あばよ来夢!よろしく天国!
ダメ!ダメ!余計な妄想してる場合じゃないわ!ミラを止めなきゃ!
「バカ!バカ!裸のままで外へ出るんじゃないわよ!宇宙刑事に成敗されちゃうわよ!?そもそも恥ずかしくないの?」
私は、ミラを羽交い締めにして外に出るのを阻止する。
「宇宙刑事って何のことじゃ?これ本物の裸じゃないから、別に恥ずかしくないぞ?」
「本物じゃなくてもダメなの!いつまでもそんな姿でいたら、この作品に〝性描写有り〟のセルフレーディングを付けなきゃいけなくなるでしょー!?そうなると今考えてる展開を変えなきゃいけないから面倒くさいじゃない!」
「また、メタい事を言うのう」
「私の貸してやるから服を着ろー!」
……自分の服を生ぐるみ姿のミラに着せようとしたが、サイズが合わない!
大体、胸とかお尻の発育が良すぎるのよ!この娘、本当に私の曾孫なのか?
あれか?あんな美味しい超圧縮保存食品ばっか食べてるから、栄養が行き渡ってるのかしら?
「もう良いわ!連れてってあげるから、その代わり元の姿に戻ってよ」
「はーい!〝今日は思い着って!生ぐるみちゃん〟を解除なのじゃ」
「ラジャー!〝キョウハオモイキッテ!キグルミチャン〟ヲカイジョシマス!」
ミラの体が、一瞬だけ光ったと思ったら、5歳の姿に戻っていた。
「やっぱり、ミラはその姿の方が似合うわよ!ところでさ、そのベガ星の超科学アイテムとかを発動させる小さなタブレットみたいな機械の名前って何て言うの?」
「ミラも知らないのだ。ベガ星人から機械もらった時に、トト様が名前を聞き忘れていたと言っておったのう」
「アイツ!ちゃんと聞いときなさいよー!そこかなり、大事な所だろ?」
「あっ!ミラの名前を決めた時みたいに、ひいおばあ様が考えてくれなのじゃ!」
「えっ?私が?うーん?…………それじゃ〝ベガタブ〟ってのは、どうかしら?」
「何でベガタブなのじゃ?」
「
「シンプルで、いいと思うのだ!今日から君の名はベガタブちゃんなのじゃ!」
ミラは、そう言って嬉しそうにベガタブの画面を撫でていた。
「それじゃ、そろそろ出かけるわよ!……まあ、
「はーい!なのじゃ!ひいおばあ様!」
「ねえ、ミラ?そろそろ〝ひいおばあ様〟って呼び方は変えてくれると嬉しいかな?私は、まだ19歳の女の子なんだしさ!」
「えーと、それじゃ何て呼べばいいのじゃ?」
「来夢ちゃんとか、お姉ちゃんとか、何でもいいわよ!」
「うーん。……決めた!それじゃ〝ライ様〟って呼ばせてもらうのじゃ!」
「ライ様?まあ、ひいおばあ様よりはマシだから、それで良いわよ!」
「改めて、これからよろしくなのじゃ!ライ様!」
アパートを出た私は、ミラと一緒にバイト先の定食屋に向かう。
……15分後。私達は目的地に到着した。
「ほら、ここが私のバイト先の〝
私は、お店の看板を指してミラに言う。
「……すごい名前の店じゃのう。こんな喧嘩売ってるような名前で、本当にお客さん来るのか?」
「あ、あはは!やっぱしミラもそう思う?私も初めて見た時は同じこと考えたのよね〜」