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敵のセンターバックから六番にパスが出る。が、球足が遅い。
(取れる! いや取る!)
自分に言い聞かせた恭介は、スライディングを掛けた。
ボールを弾くと素早く立って、走り込んでシュート。敵のキーパーは飛びつくが、指の先に触れるだけ。高速シュートがゴールネットを揺らした。
チームメイトが近寄ってきた。ぱんぱんと背中を叩かれるが、「ああ、サンキュ」と低い声で答えた。