俺の黒歴史ノート、異世界で伝説の魔導書扱いされてる。
夜方宵
異世界ファンタジー冒険・バトル
2025年02月04日
公開日
9.7万字
連載中
厨二病だった頃に俺が書いた黒歴史ノートが、なぜか異世界で伝説の魔導書扱いされている!?
「恥ずかしすぎる……! 一刻も早くすべてのノートを取り戻さないと!」
異世界に散らばった七冊の黒歴史ノートを回収するため、主人公・黒澤舛太(くろさわますた)は、仕方なく闇の組織を統べる最強の魔導師――《黒歴史の魔導師(ブラック・ペイジ)》として厨二全開の覇道を往く!!
「さあ我ら《理外の理を識る者達(アンネイブル)》の、そしてなりよりあなたご自身の無比にして無類なるご威光を示すときですお兄様……いえ、マイマスター」
「ああもう厨二ムーブなんてしたくないのに、どうしていつもこんなことに……こほん、――ああ、時は満ちた。月は空に、影は地に。そして理外は彼方を識る者に。すべては在るべき場所に還らねばならぬ。常理への隷属を逃れ得ぬ蒙昧なる愚者よ、頭を垂れて我に原典を返上せよ。さもなくば――我が魔導の真髄を前に敢えなく業と共に散れ」
黒歴史羞恥系主人公による厨二シリアスコメディ×無双バトルファンタジー、ここに開幕!!
第1話 序幕
なあ、ちょっといいか。
どうしても君に聞いてほしいことがあるんだ。
うんそう、ほんとのほんとにちょっとだけでいいんだけど。
え、聞いてくれるって? それはどうもありがとう。恩に着るよ。
……ああ、えっと。
いや、話すよ。ちゃんと話すから。
……その、だな。
これはあくまで俺の友達の友達のそのまた友達の嘘みたいな経験談っていうか。まあなんだ、ただの冗談じみたたとえ話だと思って聞いてほしいんだけどさ。
――むかし自分が書いた死ぬほど恥ずかしい黒歴史ノートが、異世界で伝説の魔導書扱いされてるようなことがあったとしたら、君はどうする?