目次
ブックマーク
応援する
1
コメント
シェア
通報

【2:実家①】

 所謂「バブル」期で不動産の価格も高騰していて、郊外に住宅開発が進んでいた時期でしょうかね。少しずつ元は山だった土地に「ニュータウン」を開発して広げていった感じです。

 実家は本当に不便すぎて「なんでこんなところまで?」でしたが、そういう時代だったということかもしれません。


 我が家の場合は近く(合併前の隣町)に親の職場があったため、通勤だけ考えるなら別に悪い立地ではなかったんです。


 ただ遠くから越してくる、都会に通勤する人は何を考えてここを選んだのかと家を出た学生時代から理解できませんでした。行き先にも寄りますが、大都市圏まで通勤二時間超級ですから。

 正直、住人だったことのある私ですら「ここに住んでまで一戸建ての持ち家欲しいの!?」と感じていたくらいです。


 それだけ「家」が手の届かないものだったんでしょうね。「持ち家」が欲しい人にとっては、そこまでしても意味があったんでしょうか。


 市内全般で言えばまた違ってきますが、実家のあるあたりはほぼ一戸建ての住宅地です。まず賃貸物件自体が少なく、というより存在するのかどうかも私は知りません。


 特に単身用は聞いたこともないですね。若い人が一人で住むところではないからです。ファミリー対象なら、買った一戸建てを貸すケースはあるかもしれません。

 あとは売りに出した家に若い家族が、というのはたまに聞きました。


 ただ当然ながら造成当初から四十年は経って全体的に古いですから、今はまた別でしょう。


 そういうわけで最初の勤務先が実家方面(不便な田舎)になったため、仕方なくいったん実家に戻り、自動車通勤することにしました。





この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?