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伏魔伝 108魔星と安史の乱
伏魔伝 108魔星と安史の乱
城作也
歴史・時代外国歴史
2025年01月31日
公開日
32.1万字
完結済
 これは、「水滸伝」の第一回で登場する百八星が、なぜ竜虎山に封印されるに至ったのかを、唐代・楊貴妃の時代を舞台に描いた、水滸伝の先代物語。

 天界の百八星が、人界の楽しさに惹かれて勝手に降りてきていた

 百八星の首魁・天魁星が、若者と衝突し彼を死なせてしまう

 彼を蘇生させるため、人界に散らばった百八星を集める『収星』の旅が始まる

 しかし途中で、唐王朝を乗っ取ろうとする「安史の乱」が勃発。それに巻き込まれながらも、彼らの収星は続く――


 中国の古典小説『水滸伝すいこでん』は、北宋ほくそうの時代(九六〇~一一二七)を舞台にした作品である。


 そこでは百八人もの豪傑ごうけつが大暴れをするのだが、彼らはもとは、天界に住んでいた神の生まれ変わりであった。北宋より遙か昔、とうの時代(六一八~九〇七)に、洞玄国師どうげんこくしという道教の教主によって、竜虎山りゅうこざん伏魔殿ふくまでんに封じ込められたという。


 ただ、なぜ彼らが下界に封印されたのか、その理由までは、作品中に語られない。


 この物語『伏魔伝』は、その経緯をつづったものである。

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