えー読者の皆様、初めまして。
私、古牧亜造と言います。
わりとシックな恰好をしていますが、実はまだ四〇代。ちょっと、年寄に見えますでしょうか?
んふふ。けど、このミステリアスな風貌、とても魅力的に感じませんか?
私、自分でいうのもあれですが、結構女性にモテモテで......。
え?
この話の始まり方、どこかのドラマで見たことありますか?
いーや、ばれてしまいましたか。
てか、あらすじ読みましたか?
ここだけの話、実はそうなんですよ。
私もあの探偵のドラマ、そうです。俳優の田村正和さんが主演のあのドラマが大好きで、何と、名前から恰好まで、全て近づけてみました。
どうでしょうか。なかなかいけてませんか?
え? コスプレ?
いやーそう言われると正直、心が痛みますが、”お気持ちお察しします”。
でも、真似したくなるくらい、私にとって、尊敬できる人物であり、この私の言葉を紡いでいる、画面の向こうの筆者自身、あの探偵ドラマと、そして脚本を書いた人を溺愛しています。
それでは、ちょっと話が遠回りしましたね。
今回のオープニングですが、今回は、というか、現実問題として、殺人事件の解決はいたしません。私は。血を見ると怖いですし、そもそも殺人現場に探偵は入れません。
え? あのドラマの主人公は、警察所属だって?
お前も警察に入れバカって?
辛辣ですね~。
いーや、そうなんですよ全く。
でも残念ながら、面接で落ちまして......。
そうです、そうなんですよ! この人手不足の、この時代に。
警察愛を語ったつもりでしたが、どうしてでしょうか......。
んー......。謎は深まりますね......。