もうこんな時間か。
『行ってきます。』
『いってらっしゃい』
ーーーーー
いないかな。小夜ちゃんと大助。
『昨日はありがとう。二人は知り合いだったんだね。』
『『うん。』』
『そっか。あ、はい。カイロ』
『もう大丈夫。』
『席についてください。』
はい。
ーーーーー
出席表が歴史の本に変わったこと大助には言ってないな。聞いてみようかな。
キンコーンカーンコーン
『大助。出席表が歴史の本に見えたことあるんだけど不思議だね。』
『え?いつ?』
『昨日だよ?』
『そっか。』
(ここにまで術師が…)
『何、話してたの?』
『小夜ちゃん!昨日の出席表のことだよ?』
『え!?そうだったんだ。』
ーーーーー
《え!?!?空が…紫!?!?》
『俺の目が可笑しくなったのか!?紫!?』
『私にも見えるよ。可笑しいな。』
『小夜ちゃん!どうしよう紫に見えるよ。』
『ちっ…!』
(鬱陶しいことするな。小夜は術師だったか。)
大助が小夜を睨んでいると葉月が『どうかした?大助?』と聞いて『何もない…』と答えた大助。
『小夜ちゃん。話がある。』
『何?』
(術式二。心音。)
《大丈夫。何があったか。今、術式使ったから聞こえるでしょう。僕の心の声。》
(うん。葉月には近づかないで…。)
《何から守ってる?》
(別にない。)
《そうか。》
『どうしよう紫だよ。直らないの?』
《術式展開、空の色を茜に…!》
(やっぱり守ってる。)
『綺麗な茜色になった。よかったね小夜ちゃん大助!!』