辺りが慌ただしくなるのを感じたのか葉月が起きてきた。時間は4時半。大助は横でスマホをさわってたが葉月に見えない様に小さく笑った。
『お母さんの記憶戻ったんですか!?本当に?』
医者がよ喜びながら告げた。もう大丈夫ですと。
『大助!お母さんの記憶戻ったって!!』
『よかった。』
喜んで話していたら葉月のお母さんがかけて来た。
『ありがとう。お世話になったみたいね。』
『いいえ、無事でよかった。…うぅ』
『どうかした?』
『いえ、何もないです。昔の古傷が春でも痛む。それだけです。』
『じゃあ、はい。カイロ。』
『ありがとう。それじゃあ、失礼します。』
話をして去る大助に葉月は『またね』と告げると学校でと言った。
『え?学校同じだったんだ。』
『とても優しい子ね。葉月にも大助くんにも迷惑かけたいみたいね。ごめんなさい。』
『お母さんがいてくれてうれしい。記憶戻ってよかった。医者と大助のお陰だよ。』
『葉月!?お母さん無事!?』
『もう大丈夫だよ。ありがとう小夜ちゃん。』
『よかった。』