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第8話

7☆無視


翌日。

お兄ちゃんに駅から星川学園大学附属高校までの地図をスマホで出してもらって、なんだこの手があったか!と額を叩く。

大丈夫か?と心配そうだったけど、にかっと笑って「グッドラック!」と言って別れた。

学校に着く。共学だ!青春だ!あ、でも、お兄ちゃんから「間違っても傷物にするなよ」と念をおされているので、恋愛に没頭するわけにいかないんだなこれが。

プラトニック……。いいんでないかい?

1年3組の出席番号3番。卯月しずく。

靴箱を探す。蓋を開けて上履きを出すと、なにか落ちた。

手紙?

差出人の名前はなし。3日後の放課後屋上で待つ、とだけ。

んー、どーしよーかなー?

これがラブレターならしめたもんなんだけど、果し状の場合は厄介だ。

「様子見かな?」

にっこり。相手の出方を見てみましょ。

3階の教室のドアを開く。

「おはよー!」

教室の中にいた数人が固まった。

ん?

だれもおはようって言わない。

「やーねー、おはようは?」

「お、おはよう」

メガネくんがやっと返事してくれる。他はみんな無視。……なんかあったのかな?しずくちゃん?だから閉じこもってしまったの?

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