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【特別編】大奥の職制と階級

大奥の組織は「お目見え以上」「お目見え以下」「お目見え以上のサポート役」の大きく3つに分かれる。


お目見え以上

お目見え以上は将軍や御台所に会える人で、80人以上(時期により不同)がいた。


上臈御年寄:1人・御台所の御用や相談役・給料は約2,700万円である。


御年寄:4人・大奥の万事を取り仕切る最高権力者で、給料は約1,500万円と屋敷が与えられる。


御客応答:諸大名の使いが大奥に来た時の接待役で御年寄経験者が多い。


中年寄:御年寄の指示に従う代理役である。


御中臈:将軍・御台所の身辺の世話役で家柄や身分の高い女性・器量の良い女性が選ばれてこの中から側室が選ばれる。基本的は7~8人程度で給料は約700万円である。


御小姓:御台所の雑用係で7~16歳程の少女がなる。


御錠口:大奥と中奥の出入り口を管理した。


表使:御年寄の指示で物資の調達を担当した。


御右筆:一切の公文書管理と献上品の検査を担当した。


御次:御膳や道具などの運搬と対面所の掃除を担当した。舞や琴、三味線等一芸に秀でた者が多く、大奥の公式行事の時などにこれを披露した。


切手書:外部からの通行手形「御切手」をあらためる。


呉服之間:将軍・御台所の衣装を仕立てる。


御坊主:将軍の雑用係を担当する剃髪姿で羽織袴を着用する中高年の女性が就く。




お目見え以下

お目見え以下の役職には約90人がいた。


御広座敷:表使の下働きで大奥を来訪した女使の御膳の世話を担当した。


御三之間:御三之間以上の掃除を担当した。御次同様に一芸に秀でた者が多かった。


御仲居:料理一切の煮炊きを担当した。


火之番:大奥内の火の元を見回りと警備を担当した。


御茶之間:御台所の茶湯を担当した。


御使番:広敷・御殿間の錠口の開閉を担当した。


御末:大奥の雑用一切を受け持つ下女である。


これ以外に、お目見以上の人たちが私的に雇ったサポート役の女性が数百人以上いた。お玉もまたこの中に含まれるといっていい。

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