評議会は、地球とトラプトニアンの平和を象徴する協定の一環として、地球の水の一部を供給する代わりに、浮遊艦三隻を譲渡した。この浮遊艦は、単なる技術の粋を集めた巨大船に留まらず、石船へのアクセスを可能にする鍵でもあり、地球とトラプトニアンの新たな関係を示す象徴的な存在でもあった。
これはイモケンピの指示によるものでもあった。
1隻目:ヴァルハラ隊の「魔法の箒 (Witch’s Broom)」
一隻の浮遊艦はヴァルハラ隊の管理下に置かれることとなった。この艦は「魔法の箒 (Witch’s Broom)」と名付けられ、地球の大地を守る使命を担う船として生まれ変わった。
一部のレプリシアンがこの艦の乗員となり、自然を守る中核を担うこととなる。艦長になったレイナは彦作を操縦士として任命した。
2隻目:レプリシアンの平和の地
2隻目は、すでにレプリシアンが奪取して地球に定住している浮遊艦だった。この艦は、レプリシアンが暮らす平和の地として公式に認められ、新たな役割を得ることとなった。トラプトニアンから独立した存在として、彼らが自由に暮らす場所となり、地球と宇宙の調和を象徴する居住地となった。
ドクター・ヴォーンもこの地に身を置き、科学と平和の橋渡し役として新たな研究を進めている。
3隻目:瓢六の組織へ
最後の一隻は、人類の代表として活動する瓢六の組織「神の手」に与えられた。この艦は、トラプトニアンとの連絡を円滑に行うための中継基地としての役割を担うと同時に、神の意思を継ぐ象徴として地球に残された。
その存在そのものが地球とトラプトニアンの未来を紡ぐ重要な役割を果たしている。
護衛艦の提供:
さらに、トラプトニアン側から護衛艦15隻が提供されれ、以下の取引が成立した:
10隻分:カリドゥスによる地球の動物との交換。特に鳥類を中心に、さまざまな動物が提供された。
5隻分:缶詰の加工技術の提供。誰が提案したのかはすぐに分かった。
これらの浮遊艦や護衛艦は、地球とトラプトニアンの新たな関係を象徴するものとなった。それぞれが異なる役割を持ちながらも、協力と調和の中で新たな未来を築くための重要な存在となっている。地球はこれを契機に、より大きな宇宙の一部として歩み始めたのだった。