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第2話 神隠し 僕の兄ちやん


僕らは双子の兄弟 あの時、小学校に通う子供だった

楽しみにしていた小型バスに乗っての修学旅行 長崎への旅 テーマパークにそれから‥


でも‥


「ごほほ 僕の事は気にしないで翔兄ちゃん」僕は風邪で熱を出して‥

「でも翼」 「いいから お土産愉しみにしているから」


兄ちゃんは皆と一緒に小型バスに乗って修学旅行へ でも


そのバスが途中で忽然と消えたのだった いわゆる神隠しだと当時は大騒ぎ


皆が消えた

同級生たちも優しい先生も‥そして僕の大好きな翔兄ちゃん




それから10年近く時が過ぎて‥突然、ある日消えたはずの小型バスが現れた


皆は無事 当時のまま年も取らずに

小型バスに乗っていたのは小一時間程の時間の経過だったという


「翔兄ちゃん」「翼なの?」


まるで年の離れた兄のような僕 高校生の僕 

幼い弟のような 小学生の翔兄ちゃん


戸惑いながらも 再び会えた

僕の瞳からはとめどもなく涙がこぼれ落ちる。



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