定期考査が終わり一週間がたったとある日、学校に着くと前日までの結果に一喜一憂していたクラスメイト達が、男女の差がなく『そわそわ』『チラチラ』と落ち着かない雰囲気を醸し出していた。
「なぁ……」
「ん? なに?」
自分の机にたどり着き、荷物を置きながら隣の席に座る
「なんだか……皆そわそわしてね?」
「あぁ~……ねぇ~」
「何で?」
「定期考査が終わればさ、この時期ならクリスマスが気になるんじゃない?」
「なるほど……」
荷物を机にいれ終わり、鞄を脇に提げながら、雪平の返事に頷く。
「ま、俺には関係ない話だけどな」
「関係ないの?」
「ないない。彼女とかいねぇもん」
椅子に寄りかかりつつ頭に手を当て、そのまま少し背を反らす。
「そっか……ねぇ?」
「ん?」
「
「特に用事はないけど……」
すると小さくグッ!! と拳を握る雪平。
「何かあるのか?」
「え? クリスマス……イヴだからだよ?」
こちらを向いて両頬に手をあてつつにこりと笑う愛実のほほがほのかに朱く染まっていく。
「!? それって……」
心の奥で、『パチッ』と音が聞こえた気がするーー。