陽介の配信は、いつも明るく、ユーモアに溢れ、見ているだけで心が安らぐ。晴美は、彼の配信を欠かさず見ていた。彼の優しい声、笑顔、そして、誰とでも分け隔てなく接する姿に、晴美は次第に惹かれていった。
晴美は、陽介の配信に「はる」という名前でコメントを送っていた。最初は、ただ単にコメントを送るだけだったが、次第に陽介に自分の気持ちを伝えたいと思うようになった。しかし、車椅子という自分のハンディキャップが、陽介との距離を縮める壁のように感じられ、なかなか気持ちを打ち明けられずにいた。
ある日、陽介は配信中に
「いつもコメントくれる、はるさん、今日は顔出ししてみませんか?」
と、視聴者に向けて呼びかけた。
晴美は、心臓が止まるかと思った。顔出し? 絶対に無理。でも、陽介の言葉に、勇気を出して、小窓に上がり、自分の姿を映してみた。
「はるさん、はじめまして! いつもコメントありがとうございます。顔出し、勇気を出してくれて嬉しいです!」
陽介は、晴美の顔を見て、言葉を失った。
晴美は、緊張して、小さな声で
「あの…実は、私、車椅子なんです…」
と打ち明けた。
陽介は、少しの間、何も言えなかった。そして、ゆっくりと
「それは、僕には関係ないよ。はるさんの笑顔が、いつも配信を楽しくしてくれるんだ。」
と、優しい声で言った。
晴美は、陽介の言葉に涙が溢れてきた。陽介は、晴美の気持ちを理解してくれた。そして、二人は、配信を通して、少しずつ距離を縮めていった。
陽介は、晴美の配信へのコメントに、いつも丁寧に返信してくれた。そして、晴美が車椅子生活をしていることを知ってからは、配信の内容も少し変化した。
「今日は、車椅子で行くのに便利なカフェを見つけたんだ。はるさんも行ってみたら?」
「車椅子でも楽しめる映画館で映画を見に行ったよ。感動したなぁ。」
陽介は、晴美が車椅子生活を送っていることを意識しながらも、決して特別扱いすることなく、自然体で接してくれた。晴美は、陽介の優しさに、心から安心した。
ある日、陽介は晴美に
「僕、はるさんと会いたい。直接会って、もっと話したい。」
と、告白した。晴美は、陽介の言葉に、ドキドキしながらも、頷いた。
二人が初めて会ったのは、晴美の住む街の公園だった。陽介は、晴美の目の前に現れると、少し緊張した様子で
「はるさん、綺麗ですね。」
と、言った。
晴美は、陽介の言葉に、照れながら
「ありがとう。」
と、答えた。
二人は、公園のベンチに座って、色々な話をした。陽介は、晴美の車椅子について、何も気にすることなく、自然に接してくれた。晴美は、陽介の優しさに、心から安心した。
陽介は、晴美の車椅子生活について、詳しく聞いてみた。晴美は、最初は戸惑っていたが、陽介の真剣な眼差しに、自分の気持ちを打ち明けることにした。
「最初は、車椅子生活になかなか慣れなくて、辛かった。でも、陽介さんの配信を見るようになって、少しずつ前向きになれたんだ。」
陽介は、晴美の言葉に、深く共感した。そして、晴美に
「僕、はるさんのこと、好きになったんだ。」と、告白した。
晴美は、陽介の言葉に、涙が溢れてきた。陽介は、晴美の涙を優しく拭って、
「僕と一緒に、幸せになろう。」
と、言った。
晴美は、陽介の言葉に、大きく頷いた。二人は、互いに愛し合い、幸せな日々を送るようになった。
陽介は、晴美のために、車椅子でも行きやすい場所にデートに連れて行ってくれた。そして、晴美が困っているときは、いつもそばにいて、力になってくれた。
晴美は、陽介と出会って、人生が大きく変わった。陽介は、晴美に愛と希望を与えてくれた。そして、晴美は、陽介と出会えたことによって、自分の人生を前向きに生きていくことを決意した。
二人は、互いに支え合い、愛し合い、幸せな未来に向かって進んでいった。