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二日目:昼①

 僕らは、食堂に移動した。食堂の長椅子に僕ら七人の囚人服を着た人間が座ると、なんだか刑務所の食事の時間みたいだった。


 みんな、各自が好きなものを食べている。僕はレトルトのカレー。



「俺たち九人のうち生存が確認できたのは、俺と佐藤、ヤンキーに眼鏡くん、黒崎くん、おもらしくん、大学生くん、そうちゃんの八人だね」

 屑山は、じっくりことこと煮込んだコーンスープをスプーンでくるくるとかき混ぜる。


「おい! おもらしくんって誰だ!!?」

 顔を真っ赤にしてキレる猫多に対して、屑山は


「YOU」

 と、笑顔で指さした。





 猫多と屑山の殴り合いをほのぼのと見つめながら、


「結局、一日目は誰も死ななかったな」

「そうだね、りんちゃ……あっ!」


 どうして、大事なことを聞き流していたんだろう。



「屑山さん、いつ『そうちゃん』さんが生きてるって知ったんですか?」

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