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一日目:生贄投票⑤

 ~第一回 生贄投票 結果発表~


 第一位 鳥頭 葬………… 票

 第二位 花咲 鈴太郎……二票

 第三位 筆川 画郎………一票










「とりあたま……ちょうがしら……さん、があのツインテールの人だよね?」

 さっき自己紹介した中に、そんな感じの名前の人はいなかったはず。



 僕らの中には、


「はぁ~助かったぁ」

 おもむろに安堵する人。


「……」

 無言で安堵する人。



「何で一位の奴の票が書いてねェんだよ」

 疑問を呈する人。


「投票人数から引き算すれば分かるからじゃないですか?」

「昔のピコピコは、表示できるビット数が少ないから節約あるヨ。初代マリオもそうデショー」

 解説する人。ブラウン管テレビだからね。




 そして、

「誰だ俺に投票した奴ァ!!」

 激怒する人。



「お前だよな? あ゛あ? このエセホストさんよぉ?」

 ロン毛で髭の男――筆川が、屑山の胸ぐらをつかんでいた。


「まあまあ、生贄に選ばれなかったんだからいいじゃないっすか」

 なだめる大学生――宇佐霧の努力もむなしく、




「あ、それ俺じゃないよ。俺が入れたのは、コイツ」

 そう言って、屑山はりんちゃんを親指で指さした。

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