『
◇プレイヤー一覧◇
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僕だ。いたって普通で真面目な日本人男性である。職業は中学校教師だ。
・
僕の幼馴染兼元カレのりんちゃんだ。アッシュゴールドの金髪に、両耳にこれでもかと言うくらいピアスを開けている。元ヤン。職業は、測量士だ。
・中華服を着て、横髪を三つ編みにした男
あやしい。とにかくあやしい。
・スーツを着たサラリーマン風の男
なんだか神経質そうな感じだ。
・学ランを着て、眼鏡をかけた男子学生
眼鏡をかけているので賢そうだ。
・派手な男
とにかく見た目が派手で、普通の人ではなさそう。高そうな服を着ていて、髪の毛をライトブラウンに染めている。
・ツインテールの人
男の人……だよな? 女の子かもしれない。
・ジャージを着た若い男
この中では一番普通の人っぽい感じだ。
・長髪で、髭を生やした男
なんだかちょっと近寄りがたい雰囲気だ。
・ふくよかで、丸刈りの男
僕の地元にいるチンピラが、ちょうどこんな感じの風貌だ。
ざわりと、会場がどよめく。人狼ゲームは細かい内容はともかく名前と大雑把なルールだけは知っている人も多いと思うけれど、バリタチ人狼ゲームとは……?
『まず、もうお気づきかとは思いますが、ここに集められた十人のみなさんは、全員ゲイです』
ざわっ……とまた会場がどよめいた。みんなが(というか僕もだけど)周りの男たちを見回した。中には不安な顔をして自分のケツを押さえる者もいた。『テメェなんか掘んねーよこのブス』と言う者もいた。
ブラウン管の中のうさ耳ピエロマスクは、僕らの反応がお気に召したのか、満足げに軽く頷いた。そして、話をつづける。
『この中に、一人危険な『バリタチ』が潜んでいます。彼には超強力な媚薬を打ってあるので、今めっちゃムラムラしています』
いや、言い方!
『彼は夜になると毎日必ず一人、誰かを襲います。バリタチを見つけ出し、投票により処刑できれば君らの勝ち。バリタチを見つけ出せず、最後の二人になってしまったら、バリタチの勝ちです』
「ここまでは、普通の人狼ゲームだな」
ロン毛で髭の男がつぶやいた。隣にいた派手な男が、口元に薄く笑みを浮かべ無言で頷く。
『バリタチは、生き残っている人全員で投票して選んでもらいます。投票は、スマホの投票アプリを開いて、バリタチ投票をタップしてね。バリタチが最多票を獲得した場合、君たちタチの勝利。それ以外の人が最多票を獲得した場合、バリタチの勝利となります。た・だ・し、バリタチ投票は