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第132話 中年の星

【確定プレゼントアンケート。

 1.巨大ロボ・ジャスティカイザー(68.4%)

 2.巨大発射装置・ジャスティランチャー(31.6%)

 巨大ロボ・ジャスティカイザーが選択されました。】


「な、なんですか?このアンケート……。」

 知らない間に配信画面に出ていたアンケートに驚愕する美織。だが美織の前には何もドロップが起きなかった。


 そう、ガイル・ジャスティスの前にドロップはおこっていたのである。冠のようなヘッドのついた、王笏のようなロッドが、ガイル・ジャスティスの目の前に浮かんでいる。


【あなたにプレゼントを差し上げます。

 巨大ロボ、ジャスティカイザーが選択されました。

 ジャスティス・ドッキングオン!と唱えれば、あなたの望むものが現れるでしょう。

 そして人々を救うのです。】


 ガイル・ジャスティスは王笏を手にすると、ちょっとだけ恥ずかしいな……と思いながらも、それを高々と掲げた。

「ジャスティス・ドッキングオン!」


 王笏が光り、近くにあった、パトカー、建築中の工事現場にあったショベルカー、土木用振動ローラ、ダンプカー、郵便配達車に光が拡散し、それらを強化していく。


:ちょwww待てwww変形しとるwww

:なにが起きてんだあ!?w

:車が合体して……ファーwww


 いったいどこにそんな切れ込みがあったのだ、と、ガイル・ジャスティスのリスナーでなくとも、その場にいた全員がツッコミたくなる部分がわかれて変形し、5つの車が1つのロボットへと変形合体していく。


「俺の車が〜!?」

 ポストから郵便物を回収する為、車から離れていた郵便局員が頭を抱えて膝をつく。


 搭乗口と思わしき部分が開き、光とともにガイル・ジャスティスを吸い上げて、そこに座らせた。


 さながらコックピットのようになった内部に映像が映し出され、王錫を差し込む場所が示される。訝しがりながらもガイル・ジャスティスがそこに王笏を差し込むと、


「オオーン!」

 と声を上げて、巨大ロボットが両腕でガッツポーズをした。どこから声を出しているんだ?と混乱するガイル・ジャスティス。


 どうやら操縦は王笏でやるシンプルな仕様らしい。新たな敵を見たハウリングホイッスルが空中に飛び上がり、怪音を放った。


 思わずレバーを後ろに倒すと、後ろに一歩下がりつつ、腕で防ぐ巨大ロボ。

「これが……、ジャスティカイザー!」


 ガイル・ジャスティスはニヤリと笑うと、

「いくぞ!ジャスティカイザー!!」

 レバーを思い切り前に倒した。


 視界の右端に、常に操作方法を示すモニターのようなものが空中に浮かんでいる。グッと力を入れて王冠の飾りのようなボタンを押すと、ハウリングホイッスルを捕まえた。


「ピギーィ!!」

 空中に飛んで逃げようとするが、ジャスティカイザーが逃さない。片手を離して、思いっきり殴りつける。


 羽の一部を失うリスクをおかしてまでも、ハウリングホイッスルが上空に飛び上がって逃げようとする。


 右端のモニターに、王笏の頂点にあるボタンを押すよう指示が出る。ジャスティカイザーが胸を開くように腕を広げると、一気に熱をそこに集めだし、空中を逃げるハウリングホイッスルにレーザーを放出した。


 空中で爆発飛散するハウリングホイッスル。【爆発はオマケです】とモニターに表示されるのは、なんのオマケなのだろうか。


 ジャスティカイザーに恐れをなした、ゴブリンなどの小さな魔物たちが、ダンジョンの亀裂の中へと引き返していく。


 静かになった地上では、ジャスティカイザーが合体をといて再びだたの車へと戻っていき、何事もなかったかのようにガイル・ジャスティスを地面へと降ろしたのだった。


「うおおおおおおおお!」

「すげえ!」

「なんだ今の!」


 爆発も空中で起こった為、音と衝撃はあったものの、花火よりも静かなものだった。

 リアル特撮ヒーローのような存在に、魔物の姿に怯えていた人たちは、恐怖が一気に興奮に塗り替えられていた。


 報告に行った探索者により、ダンジョン協会から人が派遣され、松戸ダンジョンと、つながってしまったダンジョンは閉鎖されることとなり、安全が確認されるまで、しばらく近隣住民は避難することとなった。


 突然動き出した車たちを、後日技術者や研究者、ダンジョン協会などが調べたが、特になんの変哲もない車であることが判明した。


 ガイル・ジャスティスが王笏の効果を発動した時のみ、車がロボットとして変形するということが、彼を招いた実験からわかり、ガイル・ジャスティスは政府の非常事態対策メンバーにスカウトされ、本物のヒーローとして広報にも携わることになったのだった。


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アンケートはカクヨム・アルファポリス・ネオページの合計です。


ただの趣味。やっぱ最後は爆発だよね。

ジャスティランチャーはロケットランチャーみたいなものです。

ただし5人いないとかつげない。

ジャスティカイザーの武器にもなります。

50:50だったらそれでトドメでした。


そのうち異世界で特撮ヒーローが活躍する話書きたい。


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