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第12話 ロック鳥(鳥肉)のスパイシー唐揚げ2種類と台湾風唐揚げ②

 排出時にたまたま吹っ飛んだのなら問題ないが、同じような状態の空薬莢が量産されている場合は、弾が原因ではなく、銃に異常があることが原因で、撃った弾がそうなってしまうものなので、必ず使用後の弾は拾ってお尻を確認したほうがいいのだ。


 俺は冒険者ギルドに向かい、ダイアウルフの群れを倒したことを告げると、ダイアウルフを納品カウンターに出した。

 予定の頭数よりも多かったらしく、その分のクエスト受注料は貰えないが、皮と牙の精算には加算されるらしい。

 俺はついでに猛禽類を取り出して、こいつを解体して貰えないかと尋ねた。


 職員たちの目が丸くなる。

「ロック鳥……?」

 この鳥──恐らくデカさからいって魔物なのだと思うが、ロック鳥というのか。

 ダイアウルフの巣の近くに巣を作っていたらしく、襲われたので倒したことを伝えた。


 事前に調査していたにもかかわらず、そんな危険な状態になっていたことが分からず、ランクの低いクエストにしてしまったことを、申し訳ないとギルドのカウンターの受付嬢と、職員から謝罪された。


 本来ロック鳥はもっと上のクエストなのだそうだ。

 しかも番いともなると、パーティーを組んでいても新人には倒せないものらしい。

 無事に戻って来れたので問題ないと言ったら感謝された。


 ロック鳥は冒険者ギルドで解体してくれることになった。本来解体費用が取られるらしいが、危険な目に合わせてしまったお詫びということでタダにしてくれた。

 流石に自分1人でこんなデカい鳥をさばくのは骨なので助かった。

 素材の買い取りもして貰えるらしい。


 肉だけ欲しいというと、また半分だけ買い取らせてくれと言われた。まあ、別に2羽いることだし、構わないと告げた。

 わざわざ買い取らせて欲しいと言うくらいだから、きっとこの鳥の魔物も肉がうまいのだろう。


 ダイアウルフは全部で14匹、1匹につき銀貨5枚と銅貨7枚だった。ロック鳥が1羽につき中金貨2枚と小金貨5枚。合計で中金貨5枚と小金貨7枚と銀貨9枚と銅貨8枚になった。


 俺は受け取った代金と肉をアイテムバッグに詰めて、帰る道すがら、何を作ろうかと今からワクワクしてくると同時に腹が減ってくる。やれやれ、俺の腹は正直だな。

 これだけの量があるから、また村の人たちにも分けようか。


 異界の素材はクセになる。特に魔物がこんなにうまいと思っていなかったから、俺としては転生させられたのは、正直ラッキーだったと思う。この世界に来なければ、生涯口にすることのなかったものばかりだ。


 余裕を持って料理をしたり、畑をつくれたり、自由な時間を過ごしている。

 仕事に追われて、帰宅して洗濯機を回したまま、倒れるように寝てしまって、起きたら干す時間もなく出社して、また帰宅して洗濯をし直していた頃が嘘のようだ。


 俺は家に戻ると、卵、にんにく、しょうが、マヨネーズ、ハイミー、黒胡椒、コーンスターチ、クミンパウダー、コリアンダー、ナツメグパウダー、五香粉、チリペッパーを出し、醤油、酒、塩、みりん、片栗粉、サラダ油、キッチンペーパー、ジップロック、ボウルを複数準備した。

 鶏肉はいったんブライン液(肉と同量の水に、水の3%の塩、水の2%の砂糖)に浸けておき柔らかくジューシーにする。(酒と生姜を追加するのもオススメだ。)


 もも肉をぶつ切りにして、もも肉1キロに対して醤油大さじ6、みりんと酒を大さじ3と少々、ハイミーを小さじ1、にんにくを大粒なら3つ、小粒なら4つと、生姜を同じ分量すりおろし、黒胡椒とナツメグパウダーをお好みで、1:3の割合でふったものを混ぜ合わせて、1度ジップロックの中に入れて、もも肉に揉み込んだら常温でつけておく。


 続いてもも肉1キロに対して醤油とマヨネーズを大さじ3、酒を大さじ5、生姜とにんにくをすりおろしたものを大さじ1、クミンパウダーを小さじ1、コリアンダーを小さじ2分の1、黒胡椒と塩をひとつまみ混ぜ合わせ、1度ジップロックの中に入れて、もも肉に揉み込んだら常温でつけておく。


 胸肉を半分の厚さに切って、大きなサイズのまま厚みのある部分を薄くなるまで叩く。

 胸肉1キロに対して醤油と酒を大さじ3、砂糖を大さじ2、黒胡椒と塩を少々、にんにくとしょうがをすりおろしたものを大さじ1、五香粉を小さじ1、チリペッパーを少々混ぜ合わせて、1度胸肉に揉み込んだら常温でつけておく。

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