目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第15章 大地の破壊者

甲羅の激震



「必ずや救援物資をドローマに届けてくれ。頼んだぞ」


「はっ!」


 ミリアの厳命を受け、輸送船の責任者は早足で塔大を後にする。

 それと入れ替わるように、ユキがミリアの研究室へと足を踏み入れた。


「ミリア殿!」


「やれやれ、今日は来客が多いな。何用だ?」


 読もうとしていた資料を手元に置き、ミリアは要件を尋ねる。

 ユキは簡潔に言った。


「ディザス捕獲作戦の中止をお願いしたい」


「……やはり君もか」


「君も?」


「ああ。実は数日前、ハタハタ君からも作戦中止の申し出が届いたのだよ。『歌姫ミカが信頼に足ると分かった以上、危険なディザスをわざわざ運用する必要はない』とね」


 セイたちがハタハタの心を動かしたのだと悟り、ユキは微妙な表情を浮かべる。

 ミリアはニヤリと笑って問いかけた。


「それで、君が作戦中止を求める理由は?」


「ディザスは……シンは僕の国を守ってくれたんだ。こちらで無理に操るより、自由にさせた方がかえって有益かもしれない」


「いかにも凡人の意見だな」


 ミリアはつまらなそうに吐き捨てる。

 緊迫した空気が満ち始めたその時、重傷の兵士が息を切らして転がり込んできた。


「ミリア様……!」


「どうした!?」


「災獣が……暴れて……」


 事態の報告を終えることなく、兵士は力尽きて倒れ込む。

 ユキとミリアは頷き合い、二人で彼を医務室へと運び込んだ。


「彼は東部峡谷地帯の警備兵だ。そこで何かあったに違いない」


「行ってみよう!」


 二人は門前で待機していたブリザードの背に乗り、レンゴウ東部の峡谷地帯へと向かう。

 風を切って進むミリアたちの頭上を、一条の光が通過した。


「……カムイ」


「ブリザード、スピードを上げてくれ。奴らに邪魔をさせるな!」


 ユキの命令で、ブリザードは一気に加速する。

 そしてカムイ、ミカ、アラシ、ミリア、ユキは、殆ど同時に峡谷地帯の大地を踏んだ。


「酷えことになってんな……」


 変身を解除したカムイ––セイが、現場を見回して呟く。

 螺旋状の甲羅が特徴的な災獣の足元には、兵士たちの屍肉や大砲の残骸などが無残に転がっていた。

 しかし、肝心の災獣本体には傷一つついていない。

 この場所で行われたのは戦いではなく、蹂躙。

 人間が知らない間に蟻を踏み潰しているように、防衛部隊もまた災獣にそれと気付かれぬまま虐殺されたのだ。

 幾度も修羅場を潜り抜けたアラシでさえ、漂ってくる血の匂いには顔を顰めていた。


「……何、してるの」


 虫眼鏡を取り出して災獣観察を始めるミリアに、ミカが怪訝そうな声をかける。

 災獣に顔を向けたまま、彼女はぶつぶつと独り言を漏らした。


「見える、見えるぞ。流石に新型レンズは見え方が違う。……おおっ、これはこれは」


「今それどころじゃねえだろ」


 アラシが低い声で呟き、ミリアの手から虫眼鏡を取り上げる。

 ミリアの肩を掴み、彼は目を血走らせて怒鳴った。


「てめえの部下が大勢死んでんだぞ!? 何でそんな平然としてられるんだよ!」


「平然とはしていない。知的好奇心で興奮しているんだ」


「ふざけんな! 知的好奇心だか何だか知らねえが、まずは墓作ってやんのが礼儀だろうが!」


 死と隣り合わせであるが故に生を重んじるドローマと、命そのものよりそれが成し遂げた成果を重視するレンゴウ。

 双方の国柄が人の形をしたと言っても過言ではない二人の対立に、ミカとユキは堪らず割って入った。


「今はだめ。わたしたちは争うために来たんじゃない」


「……僕もそう思う」


 立場を超えた説得に、アラシは渋々矛を収める。

 ミリアは悪びれもせず言った。


「まあ、何だ。とにかくその虫眼鏡で災獣の体を覗いてみるといい」


 ミリアに促され、アラシは虫眼鏡で災獣を観察する。

 特殊レンズ越しに映った物を見て、アラシが驚愕の声を上げた。


「なっ……!?」


 セイとミカもアラシの背後から虫眼鏡を覗き、同じように目を見開く。

 災獣の体内で、黄色い宝玉が鼓動を刻んでいたのだ。


「青龍の体の中にも青い宝玉があった。どう考えても無関係じゃねえよな……」


 懐から青い宝玉を取り出すと、アラシは首を捻って考え込む。

 その時、黒い風が宝玉を攫って吹き抜けた。

 シンだ。


「その通りだ。奴らはただの災獣ではない」


「右手の包帯……てめえがセイたちの言ってたシンか! オレの宝玉を返しやがれっ!」


 シンは宝玉を取り返そうとするアラシを華麗に躱し、足払いをかけて彼を転ばせる。

 この六人の中で最も騒がしい男を黙らせて、シンが語り始めた。


「お前たちが宝玉と呼ぶこれは、『大災獣』の心臓だ。大災獣は四体存在し、その全てが災獣を超えた力を持つ。はっきり言って、カムイが大災獣の一体である青龍を倒せたのは奇跡に近い」


「大災獣か。やはり私の仮説は正しかったようだな」


「どういうことだ、ミリア」


「私も宝玉と災獣の関連性について研究していたんだよ。恐らくは、君たちより先にね」


 身構えるセイたちに、ミリアは事の次第を語り聞かせる。

 ユキから預かった青い宝玉が研究室を飛び出し、その直後に青龍がファイオーシャンとドトランティスを襲ったこと。

 それを根拠に宝玉が災獣の心臓であるという仮説を立てたことを。


「この虫眼鏡も、宝玉の研究成果を元に作ったものだ。しかしまだ資料が足りない。そこでだ、君たちがあの大災獣とやらを倒し宝玉を回収するというのは」


「大災獣は言われなくたって倒すさ。だが宝玉は渡さない」


 セイは即座にミリアの提案を一蹴する。

 ミリアは動じずに言い返した。


「自分だけで奇跡を起こせるつもりか? 私と共闘した方が、勝率は上がるのではないかな?」


「……それはあんたの出方次第だ」


 本当なら、駆け引きなど放り出して今すぐ災獣を倒したい。

 しかし権謀術数に長けたミリアの前でそんな真似をすれば、どんな罠にかけられるか分からない。

 世界を守る大義のために、セイは舌戦を続けた。


「こちらの言う条件を飲め。そうすれば提案に乗ってやる」


「条件?」


「歌姫さんの処刑を撤回しろ。そしてディザスと戦ったあの時。ラッポンに現れた目的を話せ」


 セイの言葉で、ミリアの目が僅かに鋭くなる。

 彼女はすぐに慇懃な笑みを浮かべると、全体を見渡して言った。


「いいだろう。これより我々は、一丸となって大災獣の脅威に対処する。共に戦おう」


 『共に戦おう』の言い方にきな臭さを感じつつも、セイとミカはミリアの手を取る。

 アラシ、ユキ、シンも後に続き、六人は円陣を組んで結束を誓い合った。


「では決戦に備えて英気を養うと共に、仲間同士で親睦を深めるとしよう。着いてきてくれ」


 ミリアはセイたちを先導し、一件の建物へと足を運ぶ。

 そこは様々な宝石で彩られた、豪奢極まりない大豪邸だった。


「ゴージャスレジェンドホテルだ。鳳凰スイートルームを手配してくるから少し待ってくれ」


 聞いているだけでゴージャスになりそうな文言を口走りながら、ミリアは足取り軽くホテルの扉を開ける。

 そして六人は、世界最大のホテルで一夜を明かすことになるのだった。

–––

爆眠ホテル



「はぇ〜でっかいな〜!」


 湯煙に包まれた大浴場を見渡して、セイが簡単の声を上げる。

 さっさと湯船に向かおうとするシンに、彼は桶で掬った湯を掛けた。


「何をする」


「掛け湯だよ。風呂の基本だ」


「……そうなのか」


 シンは見よう見まねで掛け湯をし、石鹸で体を清める。

 先にボディウォッシュを済ませたユキが、シンの背後に立って言った。


「背中、流してもいいかな」


「好きにしろ」


 無愛想な返事をしたシンの背中を、ユキの泡立った掌がぎこちなく撫で回す。

 人肌の温かさと微かなこそばゆさに身を委ねていると、ユキの優しい声が耳に届いた。


「ここの別館は、動物用のホテルになってるんだ。ブリザードも寛げているといいな」


「……そこはディザスも入れるのか?」


「えっ?」


 斜め上の返答に、ユキの思考が停止する。

 そして豪華なホテルを満喫するディザスの姿を想像すると、彼は思わず吹き出した。


「何故笑う。俺は冗談など言ってないぞ」


「だ、だって! ふふふっ!」


「勝手に笑ってろ。……背中、感謝する」


 シンは呟くようにそう言うと、湯で泡を流して湯船に入る。

 無心で頭を洗いながら、セイは心の中で言った。


「いつの間に仲良くなったんだよこいつら……」


 セイも泡を流し、シンと同じ風呂に浸かる。

 しかしユキは湯船に背を向けて言った。


「僕は先に戻るよ」


「おいおい、こんな豪華な風呂をキャンセルするとかマジかよ」


「……どうせ楽しめないよ」


 自分の身を呪うように吐き捨て、ユキは大浴場を後にする。

 セイが冗談めかした口調で言った。


「けっ、そんなんだから友達がいないんだよ。おやびんもそう思いやすよねぇ?」


「俺はお前のおやびんではない」


「へいへい。……しっかしあれだな。まさかあんたと裸の付き合いをする日が来るとは思わなかった」


 シンは黙って頷く。

 彼なりに打ち解けようとしているのを悟り、セイは続けた。


「なあ、シンはどうして戦ってるんだ?」


「妹に会うためだ」


 かつて生き別れた妹の手掛かりは、ソウルニエの上層部しか知らない。

 故に彼らの命令に従っているのだと、シンは淡々と語った。


「なるほどな。それなら俺も協力するぜ」


 セイは屈託なくそう言い、シンに手を伸ばす。

 意図が分からず呆然とするシンの手を取り、彼は満面の笑顔を見せた。


「『絆は握手から始まる』。お師匠の言葉だ!」


「……悪くないな。師匠とやらの言葉も、湯加減も」


 熱い湯に肩まで浸かりながら、二人は会話に花を咲かせる。

 その頃、ユキはロビーの売店で商品を凝視していた。


「ビーフジャーキーか……ブリザードの好物だ。買ってあげたいが、しかし……」


 高級ホテルの土産というだけはあり、かなりの値段がする。

 生来贅沢には興味がないため貯蓄はあったが、それでもおいそれとは手が出せない。

 代替品を探して売店を回ってみても、値段はさほど変わらなかった。


「ユキもお土産探し?」


「まあな……って、貴様は」


 話しかけてきたミカの顔を、ユキは怪訝そうな表情で睨みつける。

 しかしユキの威嚇は、石鹸の上品な香りに護られた彼女にはまるで通じない。

 ミカが手にした購入予定の品物を見て、ユキは精一杯の皮肉を言った。


「旅暮らしのくせに、随分と余裕があるんだな」


「最近は誰かの家に泊めてもらうことが多かったから。セイに聞いたら、浮いたお金でお土産買ってもいいって」


「そ、そうか」


「うん。……ごめん、お土産選ばなきゃね」


「あっ、ああ」


 二人は暫く無言のまま、並んで売店を見て回る。

 先に沈黙に耐えかねたのはユキだった。


「僕が怖くないのか?」


「怖くない。どうして?」


「……貴様が世界にとっての危険分子であるという事実に変わりはないんだ。事を急いだ僕が、今ここで貴様に刃を向けるかもしれないぞ」


「ユキはそんなことしない。それよりユキ、あのビーフジャーキーが気になるの?」


 あまりにも急な話題の切り替えに、今度はユキが面食らう。

 ミカは平然と続けた。


「だって、ずっと見てたし」


「……ブリザードの好物なんだ。でも高くて」


 隠しても無意味と悟り、ユキは悩みを打ち明ける。

 ミカは極めて真剣に告げた。


「買った方がいいと思う」


「いや、しかし」


「わたし、セイに薄明草の花を貰った時、嬉しかった。値段とかじゃなくて、大事な人がわたしのことを考えて贈り物をしてくれたことが……凄く嬉しかった」


 贈り物に想いを馳せるミカの表情は、純真無垢な輝きに満ちている。

 喜ぶブリザードを想像すると、金銭面の悩みなど酷く些細なことに思えてきた。


「……これ、下さい」


 ユキはおずおずとビーフジャーキーの袋をレジの店員に渡し、会計を済ませる。

 微妙な表情で袋を見つめていると、茹で蛸のようになったセイとシンが肩を組みながらよろよろと歩いてきた。


「セイ、シン! どうしたの!?」


「歌姫さんか。悪い、のぼせた」


「迂闊だった。風呂は、長く入りすぎてもダメなのだな……」


「全くもう……。ユキ、手伝って」


「わ、分かった」


 ミカとユキは協力し、二人を部屋まで運ぶ。

 セイたちをベッドに寝かせると、ミカはにこやかに微笑んで言った。


「やっぱり息合ってる。わたしたち、仲間になれないかな」


「なっ、なれない!」


 ユキは無理矢理ミカの言葉を否定し、逃げるように部屋を飛び出す。

 しかし部屋を出た途端、彼はまたしても会いたくない人物に遭遇した。


「アラシ……」


「ユキじゃねえか。さっきまで妙に騒がしかったが、何かあったのか?」


「何でもない。それより、アラシは大浴場には」


「風呂は飯の後に入る派だ。こればっかりは譲れねえ」


「はあ……」


 ぎこちなく相槌を打ちながら、ユキは会話を切り上げる機会を伺う。

 暫くすると、それまで喋り続けていたアラシが急に黙り込んだ。

 真面目な顔でユキを見据え、無自覚に放つ威圧感で彼を釘付けにする。


「ユキ。守護者会議の時はキツくあたって、悪かった」


「……は?」


「お前とサシで話す機会があってよかったぜ。共闘する前に、そこだけは筋を通しておきたかったからな」


 動揺、怒り。

 氾濫する感情のせいで、ユキはアラシの言葉を上手く処理できない。

 何故、自分を脅して処刑を決断させた張本人であるアラシが頭を下げているのだ。

 これでは、自分は道化もいいところではないか。


「今までのことは水に流して、お互い頑張ろうぜ!」


 止め処なく溢れてくる苛立ちを、アラシの明朗な声が堰き止める。

 乱暴に叩かれた背中が痛むのを感じながら、ユキは絞り出すように答えた。


「……ああ」


 満足げに去っていくアラシの姿を、ユキは黙って見送る。

 震えるユキの胸に、ある考えが去来した。


「僕にも力があれば、あいつを……っ!?」


 僕は今、何を言おうとした?

 ユキは堪らず我に返り、後に続く言葉を呑み込む。

 心を染める黒い感情を隠すように、彼は模範的な守護者らしい台詞を呟いた。


「みんなを守れるのに」


 数十分後、塔大にて。


「どこ探してもいないと思ったら、やっぱりここにいたか。何やってんだ?」


 卓上ランプの灯りだけが淡く光るミリアの研究室に、アラシの声が響く。

 広々としたミリアの机は、丁寧な文字で書き記された手紙で埋め尽くされていた。


「これって……」


 その文面から、アラシはこれが何のための手紙であるかを察する。

 それは大災獣の犠牲となった警備兵たちの遺族に宛てた、ミリア直筆の手紙であった。


「ずっと書いてたのか」


 ミリアは何も答えぬまま、黙々と筆を走らせる。

 アラシは無愛想な態度に怒るでもなく、むしろ感心したように言った。


「お前、結構いいとこあんじゃねえか。怒鳴って悪かったな」


「気が散るからホテルに戻ってくれ」


「けどよ、じゃあ何で昼間はあんな態度取ったんだ?」


 守護者として粛々と犠牲者遺族に手紙を書く今のミリアと周囲度外視で災獣観察に没頭していた昼間のミリアが同一人物だとは、俄かには信じられない。

 ミリアはようやく筆を止め、アラシの方を向いて口を開いた。


「レンゴウを国たらしめているのは国土ではない。一人一人が持つ学問を愛し、研究に没頭する飽くなき探究心そのものがレンゴウなんだ」


「あん?」


「だが磨かれた知性は、必ずしもよいことだけに使われるとは限らない。……半端な優しさは食い物にされる。ここはそういう場所でもあるんだ。だからみんなには黙っておいてくれ」


 愛する国の最も嫌いな部分を、ミリアは苦々しく語る。

 そんな彼女に、アラシはあっけらかんと笑いかけた。


「分かったよ。でも、お前の優しさは中途半端じゃないと思うぜ」


「何?」


「この手紙が証人だ! それに勉強頑張ってるのだって、みんなの生活を豊かにするためだろ? 賢くて優しいなんて、お前最強じゃねえか!」


 あまりにも真っ直ぐな称賛を浴びせられ、ミリアは思わず苦笑する。

 学会で認められるのとは別種の満足感を覚えながら、彼女は尋ねた。


「随分と煽てるな。君は私のことが嫌いだったのではないのか?」


「それとこれとは別の話だぜ! あと、煽ててるんじゃなくて褒めてんだ!」


「……はっ、ははははっ」


 ぴんと張り詰めていた心の糸が切れ、ミリアは壊れたように笑い出す。

 窓の外で煌めく夜空を眺めながら、彼女はしみじみと言った。


「不思議なものだ。野望のために同盟を組んでいた時よりも、今の方が腹を割って話せているような気がするよ」


「そうかもな。……ミリア」


「何だい?」


「飯くらい、みんなで食ってもバチは当たらないと思うぜ」


 二人はホテルに戻り、大きな食堂に向かう。

 既に席に着いているセイ、ミカ、ユキ、シンの顔を見渡して、アラシが果実酒で満ちたグラスを掲げた。


「お前らァ! 明日は決戦、気合い入れて」


「何でてめえが音頭を取ってんだよ普通に考えたら俺だろ。だって俺カムイだぞ」


「じゃあオレはクーロンだ!」


「それシンがぶっ壊したじゃねえかよ」


「あ? やんのか? カムイ対クーロンやっか?」


「俺はディザスだ」


「シンは黙ってろ!!」


 例え高級な場所を用意しようとも、結局最後はどんちゃん騒ぎになってしまう。

 ミリアは呆れながらも、それも悪くないと感じている自分がいることに気が付いた。

 この六人なら勝てる。

 彼女は確信を込めて、グラスを天に突き上げた。


「明日の決戦、必ず勝とう。乾杯!」


「乾杯!!」

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?