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良い旅でした

四国の海辺に隣接しているこじんまりとした水族館。




手作りの看板は可愛らしいアシカやイルカなど描かれており全体的にカラフルだ。眺めていると無性にわくわくしてきた。




「会いに行くぞ…!海の生き物たちに….!!」




非常にフレンドリーな雰囲気だ。外観から暖かさと親しみやすさが感じ取れた。この水族館はメディアに何度も取り上げられているのだ。全国にファンがいる。もちろん地元民にも愛されていることだろう。とりあえずくりっくりの瞳のアシカがこっちを向いて歯を見せてニッコリしてるデカめの看板の写真を撮った。





ガコン!バシャ!





看板の奥で音がしたので見るとフェンスにかかった細かい網目の目隠しの先の景色がうっすら見え、大きないけすに3頭ほどの尾びれが確認できた、イルカだ!ひょー!と目を輝かせてもっと目を凝らそうとしたが、無賃でイルカを眺めるのがなんか申し訳なく感じてやめておいた。





水族館に沿って砂浜の上に埋め込まれた石の上を歩き入り口に向かった。だが入場料金に張り倒されそうになった為に入場するのを諦めた。




旅行で回る予定のスポットがまだいくつかあるので予算を削れなかった。


残念だったが入り口横のお土産ショップに入るのは無料だったので、パッケージに水族館のロゴが入ったクッキーでも買って帰るか〜とか思いながら入店した。センスを感じずにはいられやいくらい、グッズコーナーが輝いていた。ありとあらゆるグッズ全てに購買意欲をそそられる、なんだこれは、お土産ショップ担当者は相当のやり手に違いないぜ。


わたしは目をあっちこっちに向けて見落としがないように息を荒くしながら何度も店を回った。


ふわふわした毛が生えたセイウチとふわふわした毛が生えたマンボウのマグネットをカゴに入れた。




必ずぬいぐるみがゲットできると謳うくじ引きコーナーの前にいき、あまりのやりたさにフーッフーッと息を荒くしながら店員のお姉さん(某月曜日から夜系のメディアに密着されてインタビューを受けていたお姉さんによく似ていた、というかご本人だった)に声をかけてくじを引いた。三等だった。鱗のひとつひとつを再現され赤いビー玉が埋め込まれた瞳を持つ目ヂカラのあるめちゃくちゃリアルなアカメって魚のぬいぐるみを手に入れた。触り心地はサラサラモチモチである。一緒に旅行している同居人がさりげなく、ふわふわした毛が生えたジンベエザメのマグネットをカゴに入れて「かわいいしこれも…」とはにかんでいた。




現在、セイウチもマンボウもジンベエザメも、自宅のホワイトボードで今月のゴミ捨て表を貼り付けてくれている。アカメのぬいぐるみはリビングテーブルの上に鎮撫し、こちらをきょとんと見上げている。




良い旅でした。

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