冒険機YOUR~人類滅亡後の世界でも、アンドロイドガールは人間らしく生きたい~
オロボ46
SFポストアポカリプス
2025年01月03日
公開日
5.1万字
連載中
人類滅亡後の世界で、それでも人間らしく生きたいと願う人型AI『ユア』。
この時代を生きるAIたちの依頼を請け負う『冒険機』となり、人類を滅ぼした兵器が蔓延る世界を仲間とともに駆け抜ける!
冒険者モノ風味のSFバトルアドベンチャー!
人間に変わる種族と言うのなら、
作り物の感情に、魂を示せ。
【 Story 】
AIと呼ばれるロボットが普及した時代で、マスターである14歳の少年とともに暮らしていた子守用人型AIの『ユア』はある日、他国から送られた殺人兵器によって破壊されてしまう。
修理され再起動した彼女が目にしたのは、人類が滅亡して50年後の世界だった……
プログラムされた疑似人格によって心を持つAIたちが、かつての人類を「人間様」と称して神のように崇め、その意志を受け継ぐ世界。
そんな中で依頼を引き受け、変わらず襲いかかってくる兵器が蔓延る地域に身を投じるAIは、人類の残した書物に記載された「冒険者」にちなんで「冒険機」と呼ばれていた。
「アタシは――人間らしく、生きたい」
自身が再起動した理由を知るため、そして人間らしく生きるために、ユアは冒険機になると決意する。
愛していた人間の、花嫁として。
※表紙はVroidで作成した上でネオページの表紙機能で文字を入れて作成しました
この物語はフィクションです。
作中に登場する宗教の階級などは実在の宗教をモデルとしていますが、実際のものとは違う点もあることをご了承ください。
「カクヨム」でも連載しています!
キミの時代にも記録され続ける、思い出
――ねえユア。ユアが人間になったら、僕と結婚してください!――
その夜、アタシは夢を見た。
スリープモード中に行われる記憶の整理。
その中でごく稀に、記憶が再生されることがある。人間が見るという、夢みたいに。
子守用人型AIのアタシが見た、思い出の言葉。
マスターの、言葉。
「――おはよう、マスター。ゆっくり眠れたか?」
アタシはベッドの上で、隣で眠るマスターに挨拶をする。
そして、マスターが返事をするまで、待っていた。
――元気な挨拶を聞いたアタシの視界が、涙に包まれた。