帰ってからは君と何回も呪文を繰り返し練習して、ブレスレットの使い方も試したね。
「魔法ってすごい!」
君はとても驚いていた。
「マリ、今後何があろうとも僕が君を守るよ。」
「…ええ。信じてるわ、ルークス。」
「愛してるよ、マリ。」
「私、こんなにも誰かを好きになったのは初めてよ。ルークス、愛してるわ。」
僕は思わず君を抱き締めた。その時君はこの世界に来てから初めて涙を流したね。ずっと心細かっただろうに、君は強がりだから言えずにいたんだろう。僕はそっと君の頭を撫でることしか出来なかった。
僕とマリが何者かによって引き離される日が近付いていた。しかし、魔法のブレスレットがあるから大丈夫、その時はそう思っていた。
それから数日後、僕たちが街中を散策していると、前から馬に乗った男がやってきた。馬の
「…お前がルークスか?」
僕は君を連れて逃げようかとも思ったが、ブレスレットがあるから大丈夫だ、と心を落ち着かせた。
「…。そうですが、何か?」
「ルークス、お前は法を犯した。一緒にいる、その女はこの世界のものではないな?」
「……!」
こんなにもすぐにバレるなんて思ってもいなかった。君もひどく動揺していたね。僕は君の手を強く握りしめ、耳元で
「きっと大丈夫だよ。」
と言うことしか出来なかった。男の後ろからまた馬に乗った男たちが現れた。僕たちは縄で身体を縛られ、別々の馬に乗せられ移動した。
「…くそっ!!」
「強がっていられるのも、今だけだ。お前たちは裁かれる。」
「マリは関係ない!僕がこの世界に連れてきたんだ!」
「召喚は魔法が使えるものでないと出来ない
「お前らに何が分かる!?ああ、くそっ!!!マリ!マリ!!」
「…ルークス!」
僕が君を守る、そう誓ったのにこんなことになってしまって、マリ、本当にごめんよ。
馬に乗せられ連れてこられたのは、街の外れにある裁判所の一角の、取り調べ室だった。僕とマリは別々の部屋で取り調べを受けることになった。