日曜の朝
大宮司家に訪れた。
「あれ? 早いですね…お帰りは夜かと思いましたが」
「仕事が早く終わったから」
「そうですか、残念」
「唯斗は?」
「2階にいますよ」
「唯斗は元気だったか?」
…?
「なんで、俺に聞くんですか? 本人に聞いてください」
「そ…そうだよな」
蒼維と2階に行き、唯斗が俺に抱きついてきた。
「直哉、おかえり」
「ただいま、もう体大丈夫か?」
「大丈夫だよ」
「じゃ、さっさと帰ってください、俺まだ仕事残ってるので」
「蒼維、ありがとう」
蒼維が手を振り俺たちは車に戻った。
なんで直哉は無言なんだ?
「直哉、京都はどうだった?」
「あ、まぁまぁだった、お土産あるから」
「あっうん」
あれれ? なんだこの違和感は…。
直哉になにか起きた?
きっと問い詰めても答えないんだろうな。
家に着き、お土産が置いてあるテーブルに向かったが、直哉に引き止められた。
「え? 直哉? んっ」
玄関で猛烈なキスをしてきた。
「んっんっ、ちょ」
胸を叩き苦しさを表現するが一向に収まらない。
何かを確かめるように唇を重ねた。
脱がされ、抱きかかえられ、そのまま挿入された。
「あっ」
1日ぶりの直哉は大きく硬く、中を掻き乱すような感覚に襲われ、顔が涙でぐちゃぐちゃになる。
「唯斗、好き、好き」
少し離れただけで直哉は俺をこんなに求めている。
「俺も好きだよ」
固い床で何度も何度も出し入れを繰り返した。
気づけば風呂場でも愛を確かめていた、こんな直哉なかなかみない…というよりも初めて?
湯船で後ろからぎゅっと腕を回し首元に顔を埋めている。
本当にどうしたんだろ?
「直哉? 帰ってきてから変だけど本当にどうしちゃったの?」
「なんでもない…唯斗と会えなくて寂しかっただけだから」
……。
「そっか…」
これ以上追求してもなにも変わらないなと思い、風呂から出て夜の支度を始める。
……。
ん?
「直哉、夜ご飯作りたいから離れて、危ないよ」
「やだ」
あぁ、大きなワンコがくっ付いて離れない…。
人参を切り、じゃが芋を切る。
サラダ用のレタスをちぎり、そのまま直哉の口元に…。
ぱくっと食べ、首元でもぐもぐしていた。
ぷっ…
今日はワンコではなく、うさぎにしておこう。
面白くなったので人参も食べさせた。
野菜を切り終わり、肉と一緒に炒めた。
「直哉、ご飯ついで」
「んっ」
といい、お椀にご飯をついだ。
またぴとっとくっ付いてきた…。
今日はこの調子なのね。
年に何回か寂しがり発症しちゃうけど今日は特にだな…。
確認しようにも直哉は口開かないし…四十万さんに確認しようかな…。
食卓に並べられ、食べ始める。
「唯斗、ご飯美味しい」
「直哉のお土産のお麩、味噌汁に入ってるよ」
器の中に綺麗に咲いた花は直哉を少し元気にさせたみたいだ。
こういうところあって可愛いんだよな♡
「うん」