置き手紙
秋までは
手伝いをして
暮らします
頼まれました
力仕事を
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友人は東屋からの帰りに役場の人から手紙を受け取って読む。
[秋までは 手伝いをして 暮らします
頼まれました 力仕事を 父]
「これは?」と問う。
実は去年の秋、村を出た時に役場が預かっていた手紙という。
「そんな!」と珍しく大きな声を出して、頭に手をあてて天井を見やる。
隣に立って、そっと肩に手を置き「流れ始めたら早いから気を引き締めてな。」と声をかけて励ます。
「お……、おう!」と少し震えながら友人は力を込めて応えるのでした。