梅の香りぞ
包み込む
雨後の満開
清く
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青空の
お見合いの立会人をお願いされて少し顔を出してくるだけなのにソワソワ落ちつかないでいたのだが。
橋を渡らずにいた友人が、いよいよ渡ると決めた、進むと決めたことが自分の事のように嬉しい。
自分が橋を渡った日の事も思い出して少し照れ笑いをしてから洗濯をしている嫁に「いってきます。」と声をかけて「はい。いってらっしゃい。」と返事をもらい外に出る。
梅の花で彩られたお山に
心の中で「成るように成るにしても、踏み出さねば成らんまんまやでなあ。」と、橋を渡った日の自分に向けて言葉をかけながら歩く。
川まで降りていくと小さな花束を大切そうに持って梅の香りを胸いっぱいに吸い込んで青空を見上げている友人がいたのでした。