聴き取りと
未来予想を
していくと
橋を渡らず
日々に留まる
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いつもの朝餉に来客も混ざって食事をする。
嫁はスルスルと事情を聴きだして巻物にメモをして、これを見せれば早いでしょうと言って渡してから「まんずこれを役所で見てもらって相談してから動きましょう。」と言う。
早朝の橋を渡る婿入りへの道を渡らず、祭りにも不参加で今に至るとの由。
客人はもぞもぞしながら巻物を受け取ると「どうも気乗りしないんだが。俺は……。」と言って下を向く。
肩にポンッと手をのせて元気づけてやると客人は「んだば、行くだけ行ってみます。」と歩き出したのでした。