目の前に
橋があるけど
渡れない
花を集めて
ただ立ちつくす
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時々、今でも橋の夢を見て汗をかいて飛び起きることがあったりする。
こんなにも口下手で、それでも気持ちが伝わって今があるのに、日々も充実しているのに、夢の中で橋の前で立ち尽くしている体感に変な焦りを感じてしまう。
もっと多くの言葉で嫁をよろこばせたい。
言葉があったほうがもっと……こう……あの……。
そう思ってはいるものの、手ばかりが動いて言葉にならないことが多い。
そんな時は決まって訳知り顔の猫が足元で見上げてくる。
少し猫の背中をなでてやると、舞い上がっていたものが落ち着いてホッとする。
作業をしている時に心の中ではアレコレ話していても、いざ嫁を目の前にすると、もう嬉しくて嬉しくてそれだけで満足で今日も今日とて日が暮れるのでした。