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挨拶

声をはり


軽く挨拶


交わしたら


赤子を渡し


牛小屋を見る


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弁天堂で出会った赤子を昼間に実家に連れていく。


玄関先で「こんにちは~!連れてきました~!」と声をはる。


「よく来たね~!」と、土間から母が出てくるなり赤子を受け取ると顔をやさしく確認しながらゆっくりとうなずきながら微笑む。


(大丈夫かな?という顔しながら)「よろしくお願いします。」と言うと

「なるようになるものだわ。」と返す。


赤子を布団に寝かせて、帰りに食べるようにと握飯を三つを渡す。


(安心して笑顔になり)「ありがとうございます。」と受け取ると

声をはり「さ、今の牛小屋を見て牛たちにも挨拶して行くんやよ~。」と、送り出す。


育った場所、働いていた場所を見て変わらぬあたたかみに微笑む。

牛と猫と梟と鶏に挨拶をしていると……。


父が出てきて「そろそろ鶏を飼うといい頃だろう、ひなを持っていけ。」と、竹籠に雛を三羽入れて渡す。


(目を見開いて嬉しそうに)「ありがとうございます。」と受け取り、別れを告げる。


お気に入りの花咲く場所で握飯を食べて雛が転ばないように草花を少し入れてやり優しく歩きながら帰宅したのでした。



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