こみあげる
怒りを胸に
感じたら
突き上げて立つ
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怒りという物は心にコロコロ転がしておくと熱をおびて自らを傷つけて自らに炎症をおこすことがある。
村人は怒りを感じると身体を大の字にして立って、片方の手を腰に当てて、もう片手を小指から順に折り畳みぎゅっと握り、怒りが抜けるのを待つ。
一度で抜けない時は腕を変えたりしながら待つ。
怒りが抜けてクールになった頭で「で?何だっけ?」と現実に立ち返って考える。
そしてもう一度怒ることも、あるにはある。
筋骨隆々なので外から来た人がこの怒りが抜けるまでを目撃すると、驚いて腰を抜かすことも!
大丈夫です、村人の拳は誰かに向って振り下ろされることはありません。
この日の怒りは……。
弁天堂にて座禅修行中、賽銭箱前で赤子が寝ており。
置手紙が目に留まり、読んだ後に沸々と怒りを感じ……。
赤子が驚かないように気をつけながら空に拳を突き上げて立つのでした。
クールになって「弁天様、ありがとうございます。」と言うと赤子と一緒に帰宅して一筆書いて役場に相談する。
後日になって実家から[ 赤子の件、三人目として私達が育てる。
怒りのポーズが決まっている稀有な村とはいえ村人は筋力増強をさせながら生活しているのでソレはストレス解消にもなっており、めったなことで怒りが顔を出す事はありません。