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そして転生の女神は……

 果てしない光の靄の中で、転生の女神ルナ・グレイスは転生した博士が選んだ結末を見つめていた。全てを見届けると、彼女は微笑みながら独り言のようにつぶやいた。


「博士さん。自分の幸せを見つけられて、本当に良かったですね」


 今までルナは『神』として『人』への過剰干渉は避けることにしていた。しかしルナは今回の事件で、神である自分でも人間たちの隣に立ち、彼らとの仲間の絆を築くことができることに気が付いた。人として自ら関わることで、転生者たちを決して甘やかすことなく、より良い未来へと彼らを導ける可能性があることを改めて知ったのだ。


「今にして思うと、私は神として少し大人気おとなげなかったのかもしれませんね。……そろそろ他の転生者たちにも救いの手を差し伸べることにいたしましょう」


 転生の女神ルナ・グレイスは次に降臨する世界を選ぶと、すぐに実行に移した。やがて一人の転生者の傍らに、謎の美少女転校生・美神愛月が現れたのである。





Fin

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