ある朝目覚めると、私は猫になっていた。
芋虫になっていた、という不条理小説は、ある。
近年では、目覚めると性転換していた、というマンガも、ある。
だが、猫は聞いたことが無い。
なら、そんなレアケースを誰かに伝えねばなるまい。
しかし、日向で惰眠を貪る以外の行動は、本能に却下された。