「ギャァァァァァッ!!」
魔鳥獣がけたたましく悲鳴を上げる。
誰かが攻撃したのか?
さらに次の瞬間。
ズガァァァァァッ!!
何処から激烈に発射された光線が魔鳥獣の巨体を壮絶に貫通。
「ギャァァァァァァ......」
断末魔の叫びとともに魔鳥獣プテラスキングは黒い
「魔鳥獣が、死んだ......」
衝撃の光景に茫然と立ち尽くしていると......。
「なんとか間にあったなっ!」
突然、俺たちの前に何者かがバッと着地した。
「エトケテラ狙いで来たのに、まさかプテラスキングに出くわすとはな〜」
彼女はゴーグルを外すと、肩に白兎を乗せた八十神に視線を投げてきた。
「さっきのとんでもない魔法は誰がやったのかなぁ?」
「あ、ええと......」
八十神はしとろもどろになってしまう。
が、すぐに横から村長が乗りだしてくる。
「あ、あなたは国家魔術師ですね!?」
彼女はニヤッと笑った。
「アタシは
「ジェット・リボルバー?......ま、まさか、ジェットレディですか!?あのコランダムクラスの
「ハッハッハ!こんな田舎の島でも知られてんのか!アタシもすっかり有名になっちゃったんだな〜!あ、田舎ってのは別に悪い意味じゃないぞ?」
ジェットと名乗る女性は陽気に答えると、再び八十神のことをじろっと見た。
「少年。さっきの魔法はキミがやったんだろ?」
今度こそちゃんと答えなきゃ、と口をひらこうとした八十神の肩に、ぴょんとイナバが乗ってくる。
「そうだぞ!ジェット女史!先ほどの魔法はこの八十神少年がやったのじゃ!」
「お、おいイナバ!なんでお前が答えるんだよ!」
「お主がおどおどしとるからじゃ!」
「今からちゃんと答えるところだったんだよ!」
ここで不意に八十神は「?」となる。
ジェットと名乗る女性がイナバを見て、あっと驚きの表情を浮かべていたから。
「それは使い魔か?召喚獣?いや違う。さっきの魔法......そうか!神使か!」
「は、はい。そうです」
「なるほど!キミは神の道に通づる魔法を行使するんだな!実際に見たことはなかったが文献や伝承で聞いたことはあるぞ!」
ジェットは八十神の両肩をガシッと
どうやら興味津々で興奮しているようだ。
思わず八十神は恥ずかしくなって視線を下げると、凝視してしまう。
豊かな胸を。
「いや〜まさかこんな所であんなものを見られるとは!」
相変わらず興奮するジェット。
ぶるんぶるん揺れる胸。
八十神の健全な青少年の心が、しかと噛み締める。
この人、マジで美人お姉さんだ。
しかもスタイル抜群だし。
こういうのを、エロカッコイイって言うのかな。
「おい小僧。何を見ておる」
「なっ!なにも見てない!」
イナバの余計な一言で現実に引き戻された八十神は、思わずジェットお姉さんの腕をバッと払った。
「あ、あの!貴女がプテラスキングを倒してくれたんですよね!?ありがとうございました!」
八十神は誤魔化すように勢いよく頭を下げて感謝を伝えた。
「いいっていいって。アタシは自分の仕事をしただけだ。それにな?少年」
「はい?」
「島の人々を守れたのは少年のおかげだぜ?」
「えっ??」
「少年の魔法がなかったら、プテラスキングの攻撃までにアタシは間に合わなかった。少年のおかげで誰ひとり死なずに済んだんだ」
「そ、それって、ただの時間稼ぎだったってことですよね...」
「
ジェットは快活にニカッと笑った。
この時、八十神の胸は急に熱くなる。
自分の魔法が役に立ったんだ、と。
ダメダメだった俺が、人の命を守ったんだ......!
「よ、良かった......」
「ところで少年。名は?」
「お、俺は、
「......ヤソガミくんか。歳は?」
「十五歳です」
「ふーん、オモシロイね〜」
「オイラは神使の白兎、イナバじゃ!歳は...忘れたわ!」
ついでにイナバも自己紹介すると、ジェットお姉さんはアハッと笑ってから、目に何やら
「ちーなーみーに、ヤソガミくんは、
「えっ」
「図星だな。そりゃそーだ。その歳でこの時期に学校にも行かずこんな所にいる時点でな」
ジェットは不敵にニヤリとした。
「......よし。ヤソガミくん。リュケイオン魔法学園に来い!」
「へっ??」
「いわゆるスカウトってやつだな!まっ、心配すんな!アタシはそこのOGだ!理事長はアタシのよく知っている人だ!このアタシがゴリ推せばなんとかなるさ!」
「えええ!?」
まさかの