魔王様と目が合った私はしばし見つめ合いました。
その事に気づいた3人の青年は、取り乱していた自分たちを省み、魔王様の前に片膝をついてかしこまりました。
そして3人とも、魔王様のお言葉を待ったのです。
しばらくして魔王様は震える声でお言葉を発しました。
「……お、おか……、い、いや……ネ、ネフェルよ。きゅ、急に倒れたが、だ、大事ないか?」
どうやら私を気遣って下さっているようです。
「あ、はい。あの、すみません。自分ではよく覚えていないのですが、大切な式典の最中に倒れてしまったようで……。ご迷惑とご心配をおかけしました。でももう大丈夫です」
私がそう答えると3人の青年が怪訝そうに私の方を振り返りました。
3人とも一様に「あり得ないもの」でも見ているような顔をしておられます。
「そ、そうか……。な、ならばよい。だが念の為だ。部屋に下がって休むがよい」
魔王様はそう仰ると、3人の青年に私を託し、玉座を降りて奥へとお戻りになりました。
私はそんな魔王様の様子に大きな違和感を覚えましたが、3人の青年にされるがまま部屋に戻され、医者の診察を受け、祈祷師の祈祷を施され、そして山のような栄養剤を飲まされました。
「どうだ? 少しはマシになったか?」
「まだ気分が悪ければ遠慮なくいって下さい」
「まだ
代わるがわる青年が介抱をしてくれましたが、私は考えを整理する時間が欲しかったので、疲れたので休みたいと言って皆さんに部屋から出て行ってもらいました。