共に生きるー。共に生きるー♪
女神様たちのことがわかって、少し気分が明るくなったかな!
でも、辺りが真っ暗なのは変わりなし!
どうしたもんですかねー。
あ、そっか!
「わたし、ライトか何か『創作』しても大丈夫ですか? この空間でわたしのスキルって普通に使えるのかなー」
連動型アイテム収納ボックスが機能していないことは確認済み。でも普通のアイテム収納ボックスは今まで通り使えている。錬金術師・ノーアさんの異空間の時と同じ、なのかもしれないね? それだったらスキルは変わりなく使えるはずなんだけど……。
『オレは暗くてもすべて見えているが、光がないとお前は見えていないのだったな。失念していたよ。いいぜ。試しにスキル行使してみたらどうだ?』
ええっ、わりと軽いノリ!
なんかほら……異空間だからMP消費がどうとか、制約を受けたりとか、魔力放出したら相手に位置を探られて攻撃されるとか、いろいろ考えることありません⁉
『敵側からのアプローチがあればこの状況を打開できるかもしれないからな。逆に派手に暴れるのも良いかもしれないぞ』
ううーん。そういう考え方もありますかねー。
じゃあ、ライトとほかに何か適当に創っていきますよ? いいですね? 何か起きたら対処お願いします!
『ああ、周囲の警戒は任せておけ』
じゃあ行きます!
と言っても、ライトライト……どんなのがいいんだろう。ガスランタン? アルコールランプ? それとも電球かな……LEDライト? ああそうか。ライトサーベルに発光機能をつけちゃおう♪ きっとそれが一番かわいい♡
深緑のライトサーベルもかわいいけれど、辺りを照らす真っ白な光もいいよね!
100~1000ルクスくらいの光量があればいいかなあ。
いや、待って。
せっかくなら太陽拳が使えるほうが良いよね! ね⁉
よし、最大1000万ルクスくらいかな? それくらい出れば、ざっと太陽の100倍の明るさだし、きっと目くらましくらいにはなるよねー。
『それは……人の網膜が焼けてしまうのではないか……?』
そう、ですかね? 焼けちゃうかな?
用法用量には注意しまーす。
『それならいいんだが……』
なんでそんなに乗り気じゃないんですかー? だって太陽拳ですよ? どんな強敵にも最後まで使えるアレですよ⁉
『そうなのか……』
スークル様、ノリが悪ーい。
わたしの前世の記憶を確認して、一緒に太陽拳しましょうよー。
『あ、ああ。今度な……とりあえずこの空間を脱出してからなら、いくらでも遊んでやるから……』
わーい♡ 女神様ってみんなやさしくて好き♡
『しかしお前はその、ライトサーベルを光らせると、周りが見えるようになるのか?』
そうですよー。よーし、ライトサーベルの改造できました!
うーん。スキルを使ってみても、体におかしなところはないかなー。MPの自然回復もある。特に問題なさそうです!
あー、ようやくスークル様の美しいお顔が見えました! あれ、でも魂ちゃんたちがまぶしそうにしてる……。ごめんね、もうちょっと光量を落とすね。
『人は不便なものだな。せっかく「創作」スキルという良いものが使えるのなら、自分の目を創り変えたらいいだろうに』
え、あー……それね、考えたことはあります…よ? でもちょっと怖くて、まだ踏ん切りがつかないでいるというか……。せめて『創作Lv2』になってから、万全を期してですね……。
『意外と慎重派なのだな』
だってーーーーーーー!
他人のならいくらでも勢いで行けますけど……自分の改造は失敗したら怖いじゃないですかー!
『わりとひどいことを言っているのに気づいているか?』
えっへっへ♡
たぶんね、1回でも自分の体に手を入れたら、もう止まらなくなるっていうか……人じゃなくなっちゃったらやだなーって。
『そういうものか……オレにはよくわからない感覚だ』
そりゃあスークル様は女神様ですもの。
わたしは人で、まだまだ成長過程の10歳で、これから体も大きくなるし……いつか年老いて死ぬ。それが人なんですよね……。
『人か……。お前はノーアと会ったんだろう?』
はい……。
『そうか』
ノーアさん……。
『決めるのはお前自身だ』
スークル様は「何を」とはおっしゃられない。
でもわかっています。
わたし自身が決めなければいけないこと。
『賢者の石』
不老不死。
そして概念、法則、常識の枠から外れ、あらゆる願望を叶えることのできる奇跡の存在。
わたしは……そうなりたいのかな。
まだわからない。
『すぐに結論を出す必要はないさ。お前はまだ若い。もっと多くの人と関わり、それから結論を出したらいい』
はい。そう、ですね……。
わたしがこの世界に来てしたかったことって何だったっけ……。