大会での成績は、散々だった。
無事に元の世界へ戻った日の夜。精神的にも肉体的にも限界だったのだろう、私は高熱を出して寝込んでしまった。親にも、友達にも心配をかけてしまったし、大会までろくに練習もできず、ぶっつけ本番で挑んだレースの結果は、火を見るより明らかというものだ。
それでも、心に波風は立たなかった。それまでのせき立てられるような焦燥感が嘘のようになくなり、素直に先生に相談することができた。
「ごめんね。あなたがそんなに成績のことで悩んでるなんて気づかなかったわ」
先生は、私の体力に合ったメニューを考えてみると約束してくれた。
まだタイムはよくないけれど、体の調子は上がってきている。これから徐々に、記録が伸びていくかもしれない。
今のところ、個人練習はとめられているので、部活でしか陸上の練習はできない。だから、あの公園にも行っていない。
夏休みも、もう少しで終わる。
あの日から、一度も先輩には会っていない。