20??年
某所 早朝
「マイロ、何してるの?」
甘えたような声を出しながら、ミラはソファに座るマイロに後ろから抱き着いた。
「ん?おはようミラ」
「おはようダーリン……。探したのよ。起きたらベッドにいないんだもん……」
「ごめんごめん」
「寂しかった……」
「気持ちよさそうに寝てたから起こさなかったんだよ」
マイロは、まだ寝ぼけ眼のミラに一度キスを落とした。
するとミラは、柔らかな笑みを浮かべながら自ら唇を「ちゅっ」と押し返し、そのまま彼の隣に甘えるように腰を下ろす。
「夢を見てたんだ。俺たちの昔の話のこと」
「へぇ、素敵な夢だった?」
「うん。懐かしかった。ずいぶん無茶したよなとも思った」
「うふふ。私も見たいなぁ……」
「でも、1つすごく驚いたことがあってさ……」
「なぁに?」
「ミラがすごく美人だった」
「……”だった”ぁ?」
ミラはルビー色の瞳を鋭く細め、マイロをじろりと睨みつける。
「もちろん今も美人だよ」
「ふふ。マイロ大好き」