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第2話 キッカケの出来事2

「…えっ、どうゆうことですか?」


「いや、そうゆうことだろう」

「旦那とあんたのLINEのやり取り全部見たんだわ」

「あれは普通の友達との会話じゃない」


「いや、けいすけさんとは良くしてくれているお友達ですよ…」


「だとしたら、あのやり取りやあのスタンプはなに?」

「説明つかない」

「それに、けいすけがLINEで送りあっていたあんたの私服の画像を保存して、しかもそれを私が気がつかないように秘密のアプリに保存してるとかも」

「全部知ってるから」


「…えっいやあの」


「けいすけが東京に行ったのが3回で、あんたが名古屋に来たのが4回」

「全部、ご飯する予定って会ってたみたいだけど、なにをしてたんだか」


「いや、普通にご飯を」


「もうあんたじゃ話になんないから」

「ゆうまさんに電話代わって」


「…いや、関係な…」


「早く!」


「…」



スマホを片手に僕の部屋まで来た。

ガチャ


「…今、少し大丈夫?」

と神妙な顔しながら聞いてきた。

なんだろうと思いながらも。


「あっいいけど。なに?」

状況を知らない僕はすぐに返した。


「…ちょっと電話出てほしくて。。」


「えっ?電話??」

「いいけど…誰?」

不思議に思いながらも聞く。


「…けいすけさんの奥さんの"かおり"さん」


「えっ??なんで?」

「しかもなんで僕??」

訳がわからない。


「…ごめん、これ」

スマホを渡された。



「はい、お電話変わりました。ゆうまです。」

恐る恐る電話にでた。


「いきなりごめんなさい」

「2人のこと知っていますか?」


「はい??」


その後、はるかに話したことを全部聞いた。


「…なるほど」

色々聞いた僕はかなり冷静だった。


「だから、不倫してると思うんです」





実は、はるかとけいすけのLINEのやり取りはある程度知っていた。

はるかはなんでも相談って僕に確認やアドバイスを求めてきていた。

例えば、行きつけの美容院で仲良くなりたいと思った男性従業員とのやり取り。

例えば、仕事関係で繋がった年下の男性とのやり取り。

そして、このけいすけとのやり取りも。


もちろん全部を把握しているわけではない。

が、知っていた。

普通だったらこんなことする彼氏・旦那はいないだろう。


でも、僕ははじめに何でも相談してって言った約束もあるし、なによりはるかが困っていることがあれば、例え僕が嫌なことでも自分を殺してなんでもしてきた。

それが僕の中で普通だった。


だから…

けいすけとのLINEのやり取りの中で、♡を使われている「おはよう」や「おやすみ」なども知っている。


…本当はそんなことしたくはなかったけど。





「えっと、たぶんそれはないと思います」


「…なんでそう思うんですか?LINEではこんな親しいやり取りもしてるし」

「東京や名古屋に行くと毎回会っていたみたいだし」


「それは知っています」

「けど、少なくとも身体の関係はなかったと思います」

すごい冷静な自分がいてビックリした。


思えば、もうこの時から僕の中ではるかに対する気持ちはなかったのかもしれない。


「だから、今回の件は僕にではなく一度旦那さんとちゃんと会話する必要があると思います」

口からはこんな冷めた言葉を言っているが、僕は旦那がはるかに対してlikeではなくloveの気持ちが強いんじゃないかと思っていたからだ。


そう思うきっかけが、けいすけが2回目で東京に来た時のこと。

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