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「ただいまー」
「おかえり、お仕事お疲れさま」
「ふふー
少し考えてから「普通」と答えると、俺の彼女は「そっかー」と笑う。
「
「なにを今さら……」
「今さらじゃないよ、ずっと不安なの。女の子は!」
「はいはい、そうですか。お前も学生に襲われんなよ?」
「ア、襲われるのは楠木先生だから」
「楠木先生、未だに襲われてんのかよ……」
彼女のジャケットを受け取りクローゼットにしまう。彼女は俺の作った夕飯を見ると「すごーい!
「うん、頑張ろうな」
「うん!」
「しんどいときはすぐ言えよ。お前に長く生きてほしいんだよ、俺は。ただでさえ年の差あんだからよ」
「ジジイ扱いしないでくれる?」
「ばーか。してないよ。じゃあ、飯食おうか」
「うん、早く食べたい!」
平和だなと思いながら、彼女の頭を撫でる。
この先もこんな風にやっていきたい、この先もこんな風に生きていきたい。ハッピーエンドのその先まで、ちゃんと生きていきたい、と思いながら「大盛りだろ、米?」と聞けば「太らせないで!」と叫び出して、結局、